資金がどれだけ持つか
レッスン97は引き出しを平均に照らして値づけし、ゆっくりした漏れだと結論づけた。だが口座を空にするのは平均ではない。だから代わりに経路を走らせる。10万の口座が1トレードにつき1パーセントのリスクを取り、月4.875トレードのペースで500を引き出す、この十年の経路を20,000本。グロスの十分の一Rのエッジでは、口座の中央値は十年後に93,771、つまり出発点を下回って終わり、経路の5.23パーセントがどこかで半減する。レッスン98が算出したネットのエッジ、1Rの0.0204では、中央値は46,526で終わり、経路の58.67パーセントが半減する。そして二つの力のうち大きいのは引き出しのほうだ。レッスン65の156トレードがこのペースで要する32か月のあいだに、16,000が口座を離れる。一方でレッスン67の最悪 drawdown の中央値が持ち去るのは8,820にとどまる。
前提条件: レッスン97は、口座が稼ぐ487.50と、そこから出ていく500のために。レッスン98は、0.0204というネットのエッジのために。そしてレッスン67は、8.82Rという最悪 drawdown の中央値と、このページが再利用するシミュレーションの約束事のために。
二つの引き出しと、誰もが片方しかモデル化しないこと
口座は同時に二つの経路で資金を失うが、トレーダーがモデル化するのはそのうち一つだけだ。市場はいくらか取り、そしてそれを返す。家計はいくらか取り、返さない。どの期間を切っても両方が同時に走っており、どちらが優勢かという算術は、誰もやらない一回の割り算にすぎない。
レッスン65は、始める前の公正な試行の長さを156トレードと定めた。月4.875トレードなら、ちょうど32か月にあたる。その32か月について、レッスン67は、本物の十分の一Rのシステムの最悪 drawdown の中央値が8.82Rだと言う。10万に対して1パーセントのリスクなら8,820である。同じ32か月のあいだに、500の引き出しは16,000を持ち去る。
引き出しは drawdown の1.81倍であり、しかも決して戻ってこないほうだ。この比こそが発見であり、シミュレーションは要らない。以前の二つのレッスンがすでに印刷した数字への、掛け算一つと割り算一つで足りる。
十年分の経路がどう見えるか
このページの残りにはシミュレーションが要る。上の比は平均だが、口座が経験するのは順序だからだ。装置の全体はこうだ。毎月、口座は正規分布からの一回の抽選を受け取る。その平均はエッジ×4.875×現在の口座残高の1パーセント、標準偏差は4.875の平方根×現在の口座残高の1パーセントである。そのあと500が出ていく。リスクは毎月、現在の残高の1パーセントへと取り直される。これは規律ある約束事であり、同時に寛大な約束事でもある。以上を120か月、20,000本の独立な経路で、シード20260905により実行する。
| 1トレードあたりのエッジ | 第十パーセンタイルの経路 | 中央値 | 第九十パーセンタイルの経路 | 一度でも半減した | 100,000を下回って終わる |
|---|---|---|---|---|---|
| 0.1000、グロス | 58,790 | 93,771 | 142,774 | 5.23% | 57.52% |
| 0.0204、ネット | 25,342 | 46,526 | 75,877 | 58.67% | 98.08% |
| 0.0000、エッジなし | 19,185 | 37,731 | 63,680 | 75.53% | 99.51% |
まず一番上の行を読む。これが良い知らせであり、しかも良くないからだ。コストを引く前の本物の十分の一Rのエッジを持ち、487.50を稼ぐ口座から月500を引き出すと、中央値の十年は出発点より6.2パーセント低く終わり、経路の57.52パーセントが期首残高を下回って終わる。これらの経路では何一つ間違ったことは起きていない。引き出しがエッジより2.6パーセント大きく、残りは十年の複利がやったことだ。
次に下へ読む。真ん中の行は、レッスン98が値づけした往復コストを引いたあとの同じ事業であり、上の行よりも下の行にずっと近い。コストを引いた後では、この事業の十年は、backtest が報告したエッジを持っている状態よりも、エッジがまったくない状態のほうに近い。
資金が実際にどこへ行ったか
片方を切って二つの力を分ける。同じ経路を引き出しなしで走らせると、グロスの事業は中央値174,206で終わり、半減する経路は一本もない。ネットの事業は109,447で終わり、半減は0.10パーセントにとどまる。つまりグロスのエッジでは、引き出しは中央値の十年から最終残高80,435を奪い、半減の確率をまったくのゼロから5.23パーセントへ引き上げている。
これが握っておくべき数字だ。月500は十年で60,000の引き出しだが、最終残高では80,435を失わせる。引き出された1ドルは、複利で増えるのをやめた1ドルでもあるからだ。両者の差である20,435が、引き出しが額面を超えて要求する分である。
半減は破産と同じではなく、破産より悪い。半減した口座は失敗したのではない。1パーセントが1パーセントであり続けるためにポジションサイズを半分にすることを強いられ、その結果、同じ月500をまかなうべき稼ぐ力が半分になる。破産は備えられる出来事だ。これはラチェットである。
真ん中の行でラチェットを観察してほしい。ネットのエッジでは、期首残高で口座が稼ぐのは月およそ99で、引き出しは500だ。残高がいったん下がれば、その1パーセントは小さくなる。だから稼ぎは下がるのに引き出しは下がらず、経路の58.67パーセントが十年以内に半減線へ届く。中央値の経路は46,526で終わる。つまり中央値の事業は、いまや期首の半分未満の価値しかなく、月46の引き出ししか支えられない口座から、60,000を取り出したことになる。
ゼロに到達する0.03パーセントの経路は、この表でいちばん面白くない数字だ。誰も口座をゼロまで売買しない。人はその手前のどこかでやめる。そしてどこでやめるかは人についての問いであり、レッスン96がすでに、この講座には答えられないと認めたものである。
表全体を、このページの冒頭に置いた二つの数字と突き合わせてほしい。レッスン65が求める32か月の試行期間で、市場が中央値で持ち去る最悪の額は8,820、家計が確実に持ち去る額は16,000だ。トレーダーが書くどの計画書も前者はモデル化するが、後者をモデル化するものはない。しかも後者はほぼ二倍の大きさで、回復というものがない。
だから自分の二つの数字を並べて走らせてほしい。自分の試行期間にわたる引き出しと、同じ期間の予想される drawdown の中央値だ。前者のほうが大きければ、あなたの事業が抱えているのはトレーディングの問題ではない。
これで片づかないこと
毎月の抽選が独立で正規分布に従うという前提。どちらでもない。レッスン44はリターンが正規分布より厚い裾を持つと述べ、レッスン63とレッスン85はいずれもボラティリティが群れることを確かめた。だから現実の悪い期間は、この装置が作るものより深くも長くもなる。表のすべての数字はきれいに整えた版であり、誤差の向きは三つの行すべてでトレーダーに不利に働く。
リスクが毎月取り直されるという前提。この装置は1パーセントを現在の残高に合わせ直す。それは規律ある扱いであり、同時にラチェットを生む当のものでもある。口座が減っていくあいだも1トレードあたり千ドルのリスクを取り続ける人は、回復局面ではより多く稼ぎ、ゼロに達する回数ははるかに増える。その経路を値づけしているのはこのページではなくレッスン22だ。
8.82Rと経路が同じモデルに属するという前提。レッスン67は固定サイズのRによる156トレードで drawdown を測ったが、このページは動く残高の一定割合を複利で回している。この規模では両者はよく一致するが、もっと大きな規模では一致しない。冒頭の主張にある比較は桁の話であり、それを支えているのは1.81という比であって、どちらか一方の数字ではない。
十年が正しい期間だという前提。これはレッスン98の589トレードがこのペースで要する期間であり、だからここにある。同時に、たいていのトレーディング人生より長く、たいていの老後より短い。そして自分の測定期間を生き延びられない事業計画は、計画を短くしたところで成り立つようにはならない。
そして最も高くつく譲歩。五つのページがいまや一つの事業を測ったが、それをやるべきかどうかを述べたページは一つもない。これは意図的で、レッスン100も述べない。代わりにそこがするのは、五つの数字を効いてくる順に一枚のカードへ並べることだ。そうすれば読む人は、この講座がたまたま最も熱心に測った数字ではなく、自分にとって最初に破れる数字がどれかを見て取れる。
練習問題
- 自分の試行の長さを出す。156を自分の月間トレード数で割る。五分で、手元に残るのは一つの数字、自分のシステムの公正な試行に要する月数だ。このページでは32になる。
- その期間の引き出しを合計する。自分の月間引き出し額にその月数を掛ける。五分で、手元に残るのは一つの数字、試行のあいだに口座を離れる額で、ここでは16,000だ。それを同じ通貨で表した予想 drawdown の中央値、ここでは8,820と並べて置く。
- 自分のラチェットを見つける。紙の上で口座を半分にし、その1パーセントを計算し直し、自分のエッジと自分のペースを掛ける。十分で、手元に残るのは一つの数字、半減後に事業が月いくら稼ぐかであり、変わらないままの引き出しと突き合わせる。このページでは99から46へ落ちる一方、500は据え置かれる。
出典。 Philip L. Cooley, Carl M. Hubbard と Daniel T. Walz、「Retirement Savings: Choosing a Withdrawal Rate That Is Sustainable」(AAII Journal、1998年)、このページがトレーディング口座へ写し取った方法のために。平均ではなく経路を走らせ、期待残高ではなく失敗する割合を報告する。失敗する計画の期待残高は健全に見えうるからだ。 Malik Magdon-Ismail と Amir F. Atiya、「Maximum Drawdown」(Risk、2004年)、注意しなければ8,820と16,000を比較できなくする性質のために。期待される最大 drawdown は記録の長さとともに増えるが、固定額の引き出しは記録の長さに比例して増える。だから期間が長いほど、引き出しのほうが決定的に勝つ。
どれも、このページの計算に照らして用語集で定義されています。
教育目的のみ。トレードには重大な損失リスクが伴います。金融助言ではありません。過去の実績は将来の結果を保証するものではありません。
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