Plutus Flow - OBVの統計的分析¶
線の上に三つの層を重ねたOn-Balance Volumeのインジケーターです。フローのリボン、フローが伸びきったことを示す統計的なバンド、そして自動のダイバージェンス検出。
テクニカル分析ははじめてですか。ここから始めましょう
On-Balance Volume(OBV)とは何か
OBVは、出来高のうちどれだけが買い手に、どれだけが売り手に渡ったかを時間とともに数えます。走り続けるスコアだと思ってください:
- 価格が上がったら → その日の出来高を走行合計に足す
- 価格が下がったら → その日の出来高を走行合計から引く
OBVの線は、綱引きでどちらが勝っているかを示します:
- 📈 OBVが上がる=買い手が優勢(積み上げが進んでいる)
- 📉 OBVが下がる=売り手が優勢(吐き出しが進んでいる)
ひとことで言うと: Plutus FlowはふつうのOBVに、読みやすく使いやすくするための助けを足したものです。装備を足したOBVというところです。
チャートに何が出るか:
- OBVの線:積み上がった出来高の向きを示す主線
- 色つきのリボン:色をつけた背景(緑は強気の出来高トレンド、赤は弱気の出来高トレンド)
- 統計的なバンド:フローがいつもの範囲から大きく伸びたことを示す、上下ひと組のバンド
- ダイバージェンスのラベル:価格と出来高が食い違ったときの「Bull Div」または「Bear Div」
四つの層を、手短に:
- 第1層:OBVの線
買い圧力と売り圧力の走行差を示します。綱引きの綱のようなもので、どちらが勝っているかが分かります。 - 第2層:背景の色つきリボン
緑のリボン=出来高トレンドは強気(買い手が主導)
赤のリボン=出来高トレンドは弱気(売り手が主導)
ひと目で大きな絵が分かります。 - 第3層:統計的なバンド
OBVの線の上と下にあるバンドで、フローがいつもの範囲からどれだけ伸びたかを示します。
フローがバンドに入ると白い点、出ると黄色い点が出ます。
買いや売りが極端に振れたことを、これが教えてくれます。 - 第4層:ダイバージェンスのラベル
「Bull Div」=価格は下がっているが、出来高は買い手が戻っていると言っている(強気かもしれない)
「Bear Div」=価格は上がっているが、出来高は売り手がたまっていると言っている(弱気かもしれない)
これらは反転の可能性を知らせる早めの合図です。
🎓 「ダイバージェンス」とは何か
ダイバージェンス=価格と出来高が食い違うこと
強気のダイバージェンスの例:
- 価格が安値を切り下げる(下降トレンド)
- ところがOBVは安値を切り上げる(出来高は改善している)
- これは「売り圧力が尽きかけている、反転が近いかもしれない」ことを示唆します
弱気のダイバージェンスの例:
- 価格が高値を切り上げる(上昇トレンド)
- ところがOBVは高値を切り下げる(出来高は弱っている)
- これは「買い圧力が尽きかけている、反転が近いかもしれない」ことを示唆します
ダイバージェンスに重みがあるのは、価格チャートに表れる前に反転を告げることが多いからです。
まずOBVの線の向きとリボンの色を見て、ダイバージェンスのラベルとクロスの合図には少しずつ目を向けていってください。
🎯 何をする指標か中級¶
Plutus Flowの仕組み
オンバランス・ボリュームを四つの層で読み解きます:
| L1:線 | 積み上がったOBVの線 |
| L2:リボン | フローのリボン(緑は強気、赤は弱気) |
| L3:バンド | 極端を示す統計的なバンド |
| L4:ダイバージェンス | ダイバージェンスの検出と合図の点 |
Plutus Flowはオンバランス・ボリュームを計算し、そこに四つの分析の層を足します:
第1層:OBVの線
- 古典的なOBVの計算(価格の向きに沿って出来高を積み上げる)
- インジケーターのパネルに主線として描かれます
- 上がるOBVは積み上げ、下がるOBVは吐き出し
第2層:フローのリボン
- OBVの線を、動く基準線と比べます
- 緑のリボン=OBVが基準より上(強気のフロー)
- 赤のリボン=OBVが基準より下(弱気のフロー)
- OBVが基準を横切ると、クロスの点が出ます
第3層:統計的なバンド(±2σ)
- 上下のバンドは±2標準偏差の位置
- 白い点=極端ゾーンに入った(breach)
- 黄色い点=極端ゾーンから出た(zone exit)
第4層:ダイバージェンスの検出
- 価格とOBVの食い違いを自分で見つけます
- ラベル:Bull Div、Bear Div、Bull Hid、Bear Hid
- 価格と出来高が食い違う場所を目立たせます
表示される場所:価格チャートの下の別パネル
対応する時間足:すべての時間足で使えます。
📊 出来高の可変フィルター(特色)¶
ふつうのOBVの弱点¶
ふつうのOBVはどの出来高も同じに扱います。決算の日やニュースで極端な出来高が出ると、積み上げた合計が永久に歪みます。出来高が十倍の足がひとつ走行合計に入れば、そのままずっと残り、基準線全体をずらします。
ときどき出来高が跳ねる銘柄でOBVが当てにならないと言われるのは、このためです。積み上げと吐き出しの本当の流れを映すのではなく、少数の極端な足に支配されてしまうのです。
Plutus Flowはこれをどうするか¶
Plutus Flowは出来高の可変フィルターを使い、直近の動きに合わせて外れ値の足を抑えます。こうしてトレンドの合図は残し、異常な跳ねだけを取り除きます。
結果:
- 決算の日やニュースがOBVの線を永久に歪めることはなくなります
- トレンドのリボンが本当の積み上げと吐き出しを映します
- ダイバージェンスの検出が確かになります(出来高のノイズで飛び出しません)
- クロスの合図がすっきりして使いやすくなります
このフィルターは完全に自動です。設定するところはありません。Plutus Flowは実際の市場に合わせた独自の方法で、外れ値を内部で見つけます。
📊 数字で追う例:強気のダイバージェンスを読む¶
(丸い数字で示した例であって、実際の立会の記録ではありません。学習のためだけのものです。投資助言ではありません。)
4時間足で六本:
| 足 | 価格 | OBV | リボン | ダイバージェンス | その読み方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 100.00ドル | 150M | 緑 | なし | 価格とフローが一致 |
| 2 | 98.00ドル | 148M | 赤 | なし | 価格は下、OBVも下。リボンはフローとともに向きを変える |
| 3 | 97.00ドル | 149M | 赤 | Bull Div | 価格は安値を切り下げ、OBVは安値を切り上げる |
| 4 | 99.00ドル | 152M | 緑 | なし | 価格とフローがそろって上がる。リボンは元へ戻る |
| 5 | 101.00ドル | 155M | 緑 | なし | 動きが続く |
| 6 | 103.00ドル | 158M | 緑 | なし | フローが上昇を裏づけ続ける |
ダイバージェンスが言ったこと:3本目で価格は2本目より低く(97.00ドルに対して98.00ドル)、OBVは高かった(149Mに対して148M)。価格が示すより先に、買い手は戻っていたのです。
言わなかったこと:いつか、ということ。ラベルは3本目に出ましたが、リボンが同意したのは4本目でした。ダイバージェンスは場所を示すもので、時ではありません。このページが価格の裏づけを待つように言うのは、そのためです。
計算:3本目の97.00ドルから6本目の103.00ドルまでで6.00ドル、安値の6.2%にあたります。
これは強気のダイバージェンスがパネルでどう見えるかを示すものです。そのあとどれくらいの頻度で動きが続くかを述べたものではありません。
⚙️ 設定はじめての方にも¶
Plutus Flowは信頼性を狙って組まれた独自の内部計算をもち、はっきりした考えのもとで作られています。利用者が触れるのは、合図の質と時間軸どうしのそろい方に関わる部分です。
計算の設定¶
| 設定 | 内容 |
|---|---|
| HTF timeframe | OBVの計算に使う上位の時間軸。空欄にすればチャートの時間軸を使います。 |
品質の設定¶
これらの設定は、ノイズとだましを減らすために合図の絞り込みを決めます。
| 設定 | 内容 |
|---|---|
| FlipGuard bars | 逆向きのクロスの合図どうしのあいだに置く最少の足数。素早い行き来を防ぎます。 |
| Strict cross gate | 有効にすると、クロスは基準線と同じ向きのときだけ出ます。 |
| Robust extremes | 外れ値に強い、別の統計的な方法。 |
| FlipGuard 2.0: Z-gate | クロスの合図のための、より細かい勢いのフィルター。 |
| FG2: min |z| gate | Z-gateが有効なときの勢いのしきい値。 |
| FG2: boost x last |z| | 直前の合図の強さに応じて動くしきい値。 |
| FG2: per-bar decay | 動くしきい値がどれだけ早くゆるむか。 |
| Sequence filter | 極端ゾーンで直近に動きがあったときだけ合図を出す。 |
補助フィルターの設定¶
| 設定 | 内容 |
|---|---|
| HTF alignment timeframe | 指定すると、クロスの合図は上位時間軸の同意を求めます。 |
ダイバージェンスの設定¶
| 設定 | 内容 |
|---|---|
| Min price swing (xATR) | ダイバージェンスを検出するのに要る最少の値幅。小さなダイバージェンスを取り除きます。 |
表示の設定¶
| 設定 | 内容 |
|---|---|
| Show divergence labels | ダイバージェンスの文字ラベルを表示する。 |
| Show extreme zone EXITS | OBVが極端ゾーンから出たときに印を表示する。 |
たいていの人は初期設定のままで足ります。品質の設定を使えば、慣れた人が出来事の絞り込みを自分のやり方に合わせられます。
極端ゾーンの合図:
| シグナル | 点の色 | 数量 | 意味 |
|---|---|---|---|
| Breach +2σ | 白 | 3px | フローが買われすぎのゾーンに入った |
| Breach -2σ | 白 | 3px | フローが売られすぎのゾーンに入った |
| Exit +2σ | 黄 | 2px | フローが買われすぎのゾーンから出た(下への反転がありうる) |
| Exit -2σ | 黄 | 2px | フローが売られすぎのゾーンから出た(上への反転がありうる) |
📊 第1層:OBVの線¶
OBVの計算¶
計算式:
終値 > 前の終値:OBV = 前のOBV + 出来高
終値 < 前の終値:OBV = 前のOBV - 出来高
終値 = 前の終値:OBV = 前のOBV
読み方:
- 上がるOBV:下げの日より上げの日に出来高が多い(積み上げの特徴)
- 下がるOBV:上げの日より下げの日に出来高が多い(吐き出しの特徴)
- 横ばいのOBV:出来高が上げの日と下げの日に等しく分かれている
OBVの形¶
形1:価格とOBVがそろって上がる
価格:↑↑↑
OBV: ↑↑↑
読み方:出来高が上昇を裏づけている
形2:価格とOBVがそろって下がる
価格:↓↓↓
OBV: ↓↓↓
読み方:出来高が下落を裏づけている
形3:価格は上がるが、OBVは横ばいか下がる
価格:↑↑↑
OBV: →→→ または ↓↓↓
読み方:弱気のダイバージェンス(第4層を参照)
形4:価格は下がるが、OBVは横ばいか上がる
価格:↓↓↓
OBV: →→→ または ↑↑↑
読み方:強気のダイバージェンス(第4層を参照)
例¶
ある株の上昇:
- 1日目:価格100ドル、出来高100万株、終値は上げ → OBV = +100万
- 2日目:価格102ドル、出来高150万株、終値は上げ → OBV = +250万
- 3日目:価格105ドル、出来高200万株、終値は上げ → OBV = +450万
読み方: OBVがしっかり上がり、積み上げの特徴を伴って価格の上昇を裏づけています。
覚えておくこと:ダイバージェンス(上の形3と形4)は、価格が反転するまで何週間も何か月も続くことがあります。ダイバージェンスが告げるのは弱さが積み上がっていることであって、反転が目前だということではありません。反転のローソク足、構造の崩れ、あるいはPentarchの合図といった価格の裏づけを待ってから、動くべき材料として扱ってください。
📊 第2層と第3層:フローのリボンと統計的なバンド¶
フローのリボン¶
フローのリボンは、OBVの線とならした基準線のあいだを塗った部分です。
| リボンの色 | 条件 | 意味 |
|---|---|---|
| 緑のリボン | OBVが基準より上 | 買い圧力が優勢 |
| 赤のリボン | OBVが基準より下 | 売り圧力が優勢 |
OBVの線の色¶
| 線の色 | 条件 | 意味 |
|---|---|---|
| 鮮やかな緑 | OBVが基準より上で、かつ上がっている | 強い強気のフロー |
| 鮮やかな赤 | OBVが基準より下で、かつ下がっている | 強い弱気のフロー |
| 灰 | 移り変わりの途中 | フローの向きがはっきりしない |
統計的なバンド¶
Plutus Flowは、フローがいつもの範囲を超えて伸びたことを示すため、フローの両側に標準偏差2つ分のバンドを引きます。設定の Robust extremes は、外れ値の足ひとつに引っぱられにくい計算に入れ替えます。
| 幅 | ゾーン | 読み方 |
|---|---|---|
| 上のバンド | 買われすぎのゾーン | 買い圧力が統計的に伸びきっている |
| 下のバンド | 売られすぎのゾーン | 売り圧力が統計的に伸びきっている |
| バンドのあいだ | ふつうの範囲 | フローがいつもの幅に収まっている |
クロスの形¶
形1:OBVが基準を上に抜ける
OBVの線が基準を上に抜ける
合図:緑の点:Cross Up
読み方:出来高トレンドが強気に変わる
形2:OBVが基準を下に抜ける
OBVの線が基準を下に抜ける
合図:赤の点:Cross Down
読み方:出来高トレンドが弱気に変わる
例¶
ビットコインの出来高トレンド:
- OBVの線:145M
- 基準:138M
- リボン:緑(OBVが基準より上)
- 開き:基準より7M上
読み方:強気の出来高トレンド。OBVが基準線より上にあり、積み上げを示しています。
📊 第4層:ダイバージェンスの検出¶
強気のダイバージェンス¶
条件:
- 価格が安値を切り下げる(LL)
- OBVが安値を切り上げる(HL)
- その形が振り返り期間の中に収まっている
見え方:インジケーターのパネルに「Bull Div」のラベルが出る
読み方:価格は下がっているが、出来高は積み上げの特徴を見せている。価格と出来高の食い違いは、反転の条件がありうることを示す。
例:
価格:100ドル → 90ドル → 85ドル(安値の切り下げ)
OBV: 150M → 145M → 147M(二番底で安値の切り上げ)
結果:強気のダイバージェンスを検出
弱気のダイバージェンス¶
条件:
- 価格が高値を切り上げる(HH)
- OBVが高値を切り下げる(LH)
- その形が振り返り期間の中に収まっている
見え方:インジケーターのパネルに「Bear Div」のラベルが出る
読み方:価格は上がっているが、出来高は吐き出しの特徴を見せている。価格と出来高の食い違いは、反転の条件がありうることを示す。
例:
価格:100ドル → 110ドル → 115ドル(高値の切り上げ)
OBV: 150M → 155M → 153M(二番天井で高値の切り下げ)
結果:弱気のダイバージェンスを検出
隠れたダイバージェンス¶
隠れた強気のダイバージェンス(Bull Hid):
- 価格:安値の切り上げ(HL)
- OBV:安値の切り下げ(LL)
- ラベル:「Bull Hid」(青緑の背景)
- 読み方:継続の形。上昇は続くと見られる
隠れた弱気のダイバージェンス(Bear Hid):
- 価格:高値の切り下げ(LH)
- OBV:高値の切り上げ(HH)
- ラベル:「Bear Hid」(桃色の背景)
- 読み方:継続の形。下落は続くと見られる
ダイバージェンスを確かめる¶
ダイバージェンスの重みが増すのは、次のときです:
- リボンが同時に色を変えるとき
- ダイバージェンスがいくつも続くとき
- 大きな支持線や抵抗線の上で出たとき
- 他のインジケーターと重なるとき(Exhaustion Counterなど)
📖 数字で追う例:ひとつの動きに両方のダイバージェンス¶
(丸い数字で示した例であって、実際の立会の記録ではありません。学習のためだけのものです。投資助言ではありません。)
直近の高値から始まる1時間足で七本:
| 足 | 価格 | OBV | リボン | パネルが出すもの | その読み方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 4,800 | 850M | 緑 | — | 価格もフローもそろって高値にある |
| 2 | 4,780 | 845M | 緑 | — | 価格は下、OBVも下。まだ読むものはない |
| 3 | 4,810 | 840M | 緑 | Bear Div | 価格は高値を切り上げ、OBVは高値を切り下げる |
| 4 | 4,790 | 835M | 赤 | Cross Down | リボンが赤に変わり、ラベルと一致する |
| 5 | 4,760 | 825M | 赤 | — | 下落が続く |
| 6 | 4,750 | 826M | 赤 | Bull Div | 価格は安値を切り下げ、OBVは安値を切り上げる |
| 7 | 4,775 | 832M | 緑 | Cross Up | リボンが緑に変わり、ラベルと一致する |
ふたつのラベルを読む¶
3本目の弱気のダイバージェンス:価格は前の4,800に対して4,810、OBVは前の850Mに対して840M。ラベルが先に出て、リボンが赤くなったのは一本あとの4本目でした。3本目から5本目までに価格は50ポイント戻しました。
6本目の強気のダイバージェンス:価格は前の4,760に対して4,750、OBVは前の825Mに対して826M。ここでもラベルが先に出て、リボンは7本目でついてきました。6本目から7本目までに価格は25ポイント取り返しました。
ここから分かること:どちらの場合も、ダイバージェンスのラベルが転換を示し、リボンが一本あとにそれを裏づけました。この順序こそがこの形の意味であり、同時にその限界でもあります。ラベルは転換がありうると告げ、リボンは転換が始まったと告げるのです。
これはダイバージェンスの一巡がパネルでどう見えるかを示すものです。どちらのラベルのあとでどれくらい確かに動きが続くかを述べたものではありません。
📍 極端ゾーンの合図:入りと出¶
Plutus Flowは、OBVのフローが±2σ(標準偏差)の極端ゾーンに入る瞬間と出る瞬間をとらえ、反転の可能性を早めに知らせます。
入りの合図(白い点)
意味するところ:相場が極端な状態に入った(+2σより上なら買われすぎ、-2σより下なら売られすぎ)。
大事なこと入りの合図は警告であって、すぐ動けという指示ではありません。相場は長く買われすぎや売られすぎのままでいられます。入りが告げるのは状態が伸びきっていることであって、反転が目前だということではありません。
ゾーンからの出(黄色い点)
意味するところ:極端な状態が終わりました。フローが買われすぎのゾーンから戻り落ちたか(Exit +2σ)、売られすぎのゾーンから戻り上がったか(Exit -2σ)です。
なぜ大事か:ゾーンからの出は本当の転換点と重なることが多く、入りの点よりも多くを語ります。フローが極端ゾーンを離れるとき、張りつめた状態はほどけていきます。
おすすめの進め方
- 入りの点が出る → 流れが極に達しました。これは条件であって裏づけではなく、裏づけは別の出来事です。
- 出の点が出る → 反転の向きへの入りを考える。極端は終わった。
- クロスの合図が裏づける → リボンやダイバージェンスが反転を裏づければ、確からしさが上がる。
例:価格が上がる → 白い点が出る(+2σに入り) → フローが5本のあいだ買われすぎのまま → 黄色い点が出る(+2σから出) → 買われすぎが終わり、反転の条件がそろっている。
🔔 アラートの設定¶
使えるアラート:
| アラート名 | 出る条件 |
|---|---|
| Plutus | CrossUp | OBVが基準線を上に抜ける |
| Plutus | CrossDown | OBVが基準線を下に抜ける |
| Plutus | Breach +2s | 流れが買われすぎの帯に入る |
| Plutus | Breach -2s | 流れが売られすぎの帯に入る |
| Plutus | Exit +2s | 流れが買われすぎの帯を出る |
| Plutus | Exit -2s | 流れが売られすぎの帯を出る |
| Plutus | Bull Div | 通常の上向きダイバージェンスを検出 |
| Plutus | Bear Div | 通常の下向きダイバージェンスを検出 |
| Plutus | Bull Hid | 隠れた上向きダイバージェンスを検出 |
| Plutus | Bear Hid | 隠れた下向きダイバージェンスを検出 |
アラートの作り方:
- インジケーターのベルの印をクリックする
- 「Plutus Flow」を選ぶ
- 通知する条件を選ぶ
- 「Once Per Bar Close」に設定する
スクリーナー向けの出力。 Plutus Flow は、スクリーナーやほかのスクリプトが読み取れる隠しプロットを十二本出しています。アラート条件ごとに一本、フローが基準線より上かどうかで一本、そして z 値を0から100に圧縮した Normalized Flow Index です。これらは display.noneに設定されているので、チャートには描かれません。
🔗 ほかの指標と組み合わせる¶
Plutus Flow は単独でも資金の流れとダイバージェンスを報告しますが、ほかの Signal Pilot の指標と並べて読むと、読みの情報源が 1 つより多くなります。よく一緒に読まれる形は次のとおりです。
Plutus Flow + Pentarch (ダイバージェンスと時機)¶
作業の流れ:
- Plutus Flowがダイバージェンスを示す → 価格が高値を切り上げる一方でOBVが高値を切り下げる(弱気のダイバージェンス)、またはその逆(強気のダイバージェンス)
- こちらからの裏づけのイベントを待つ: Pentarch → 弱気のダイバージェンス+CAPまたはWRN=反転の合致。強気のダイバージェンス+TDまたはIGN=積み上げ局面の合致
- ダイバージェンス+時機の合図=正確な入り → お金の流れの弱さが、反転の時機によって裏づけられる
- 期待される結果: Pentarch はダイバージェンスの形が整った時点で、正確な入り口を与えます
例: Plutus Flowが弱気のダイバージェンスを示す(価格は高く、OBVは低い) → こちらでCAPが出る: Pentarch =吐き出し局面の合致、お金の流れが裏づけている
Plutus Flow + Janus Atlas (水準の上でのダイバージェンス)¶
作業の流れ:
- 価格が重要な水準に近づく。その水準を描いたのは Janus Atlas → 日足の高値、週足の抵抗線、あるいはフィボナッチの延長
- その水準でPlutus Flowがダイバージェンスを示していないか見る → 抵抗線での弱気のダイバージェンス=お金の流れが上抜けを支えていない
- 同じ足の上の水準とダイバージェンス=情報源 2 つ → 構造上の抵抗+出来高の弱さ=強い合致
- 期待される結果: trend の途中ではなく水準の上に落ちたダイバージェンス:1 本の足を述べる 2 つの情報源
例:価格が週足の高値と1.618のフィボナッチ延長に届く → Plutus Flowが弱気のダイバージェンスを示す=吐き出し局面の合致(抵抗と、尽きたお金の流れ)
Plutus Flow + Harmonic Oscillator (お金の流れと勢い)¶
作業の流れ:
- Plutus Flowのリボンが広がる → OBVが力強く進み、リボンが広がる=お金の流れが強い
- 確かめる: Harmonic Oscillator が同意しているか → OBVが上がっているときのステータスパネルのTRENDING▲は、勢いとフローが同じ向きを指しているという意味です。OBVが下がっているときのTRENDING▼はその弱気側の鏡です
- 流れとモメンタムの一致=情報源は 1 つではなく 2 つ → トレンドも勢いも同じ向きを指している
- ダイバージェンスの警告: OBVが下がっているのにオシレーターがTRENDING▲なら、価格が何をしていようと、弱さの早い警告です
例: Plutus Flowのリボンが上向きに広がり、 Harmonic Oscillator が高い票数でTRENDING▲を示す=お金と勢いが一致
Plutus Flow + Volume Oracle (積み上げか、レジームか)¶
作業の流れ:
- 互いを補う別々の道具: Plutus Flow=お金の流れの積み上がったトレンド。 Volume Oracle =レジームの見きわめと合図の質
- ふたつ合わせれば出来高の全体像になります: OBVは積み上げと吐き出しの大きな流れを示します。いまの相場の活動局面を示すのは、レジームを読む Volume Oracle のほうです。
- 合致:上がるOBV(Plutusでは積み上げ)+ Volume Oracle の積み上げレジームが支持線の上で=買い圧力が裏づけられた
- ダイバージェンスの形:下がるOBV(Plutusでは吐き出し)+ Volume Oracle の吐き出しレジームが抵抗線の上で=売り圧力が裏づけられた
例: Plutus FlowのOBVが3週間上がり続けている(積み上げ) → Volume Oracle が日足の安値で積み上げレジーム(緑、75%)を示す=出来高に裏づけられた支持ゾーン
玄人の助言:ダイバージェンスの進め方
ダイバージェンスを情報源 2 つ足して読むには、次を組み合わせます Plutus Flow(ダイバージェンス)+ Janus Atlas (水準)+ Pentarch (タイミング)+ Volume Oracle (レジームの確認)。大事な抵抗線か支持線でダイバージェンスを見つけ、こちらからの反転の合図を待ってください: Pentarch。そのうえで同じ向きのレジームで裏づけます。この重ね方をすれば、ダイバージェンスの形が構造と時機と出来高に照らして確かめられます。
関連: 分析の進め方の手引き複数の指標を使う進め方について。
📊 Plutus Flow か Volume Oracle の比較:どちらを選ぶか¶
Plutus Flow と Volume Oracle は出来高の見方が違います。選び方は次のとおりです。
早見の比較表
| 項目 | Plutus Flow v1.0 | Volume Oracle v1.0 |
|---|---|---|
| 主に見るもの | 出来高の累積トレンドの解析(OBV がもと) | レジームの見きわめと、質の評価つきの合図 |
| 向いている場面 | 数日にわたる解析、トレンド追随、ダイバージェンスの検出 | あらゆる分析のしかたに:ひととおりそろった仕組み |
| 時間軸 | すべての時間軸。ただし使える合図の質は15m以上 | すべての時間軸。上位時間軸の裏づけつき |
| 主なシグナル | 上方向・下方向のダイバージェンス(価格と OBV) | ⭐⭐⭐の質の評価つきのBULLとBEARの合図 |
| トレンドの種類 | 長い目で見た資金の向き | いまの相場のレジーム(積み上げか吐き出しか) |
| 出来高の解析 | 累積(出来高の走行合計) | レジーム別(相場の活動局面を見きわめる) |
| もっとも生きる場面 | トレンドのある相場、上昇でも下降でも | あらゆる相場。戦略モードを合わせられる |
| 独自の持ち味 | OBV のトレンドリボン(トレンドの強さを示す) | リスク管理(入り、損切り、T1、T2を建玉の大きさとともに自動で算出) |
✅ Plutus Flow を使う場面:
- 数日にわたる解析をしている(数日から数週間の幅で)
- 長い目で資金の流れを追いたい(時間をかけて資金は入っているか、出ているか)
- ダイバージェンスを解析している(価格は安値を更新したのに OBV は切り上がった=蓄積)
- 上位の時間軸に重きを置いている(日足と週足のチャート)
- トレンドの裏づけがほしい(リボンの幅がトレンドの強さを示します)
Plutus Flow を使う例:ビットコインの日足で、反転を告げる上方向の OBV ダイバージェンスを探す。
✅ Volume Oracle を使う場面:
- レジームが与える文脈がほしい(蓄積や分配の局面に沿って動く)
- ひととおりそろったイベントの仕組みが要る(⭐⭐⭐の質の評価つきのBULLとBEARのイベント)
- 算出済みのリスク水準がほしい(入り、損切り、T1、T2と建玉の大きさ)
- HTFの裏づけが要る(上位時間軸との照らし合わせ)
- 合わせられる戦略モードがほしい(Trend Following、Mean Reversion、Hybrid)
Volume Oracle を使う例:積み上げレジーム(緑)+BULL ⭐⭐⭐のイベント+HTFの裏づけがそろったチャートなら、水準まで算出済みの、合致の強い強気の場面です。
🔥 両方を合わせて使う(上級)
Plutus Flow(戦略)とVolume Oracle(戦術)を組み合わせて、いちばん多くを引き出してください:
- Plutus Flow → 背景にあるトレンドの向きを示します(OBV が上向き=上方向の傾き)
- Volume Oracle → レジームによる裏づけと合図の質をもたらす(積み上げレジーム=買い方の支え)
組み合わせた流れの例:
- 日足で Plutus Flow を見る:OBV が上向き(長い目で上方向)
- Volume Oracle を確認:最上位の星の帯にある BULL シグナルを伴うアキュムレーションのレジーム(⭐⭐⭐、スコア85以上)
- 両方が揃う:日足 OBV の上昇、アキュムレーションのレジーム、最上位の帯のスコア。これらは同じ方向を指す3つの別々の読みです
💡 コツ:自分の解析のしかたで選ぶ
数日にわたって: Plutus Flowが出来高の主役です。レジームの裏づけにVolume Oracleを添えます。
どなたにも: Volume Oracleはイベント、レジーム、リスク管理までそろった分析を与えます。
持ち越しの場面に:背景の向きには、週足と月足で Plutus Flow を。
関連: Volume Oracleのドキュメントで反対側からの見方もご覧ください。
⚠️ 避けたい失敗¶
これらの誤りは、Plutus Flowを使い始めた人によく見られます。避ければ結果がよくなります:
誤り1:横ばいや荒れた相場でOBVを使う¶
問題点: OBVはトレンドのある相場(はっきりした方向の動き)で最もよく働きます。横ばいの相場では、OBVは外れの合図と当てにならないダイバージェンスを出します。
解決策:
- Plutus Flowはトレンドのある相場(見分けのつく上昇や下落)で主に使ってください
- OBVの合図に頼る前にトレンドを確かめてください。Regime Boxがあるのは OmniDeck、Pilot Lineがあるのは Pentarch
- もみ合いでは OBV のダイバージェンスが出ては消え、価格はどこへも行きません。ですから読みは間違いというより弱くなります
- はっきりしたトレンドが現れるのを待ってから、Plutus Flowに戻ってください
覚えておくこと: OBVはトレンドの道具であって、レンジの道具ではありません。続く方向の動きでこそ生きます。
誤り2:価格の裏づけなしにダイバージェンスで動く¶
問題点:ダイバージェンスは、価格が本当に反転するまで長く続くことがあります。検出された途端に動くと、早合点になりがちです。
解決策:
- ダイバージェンス=警告であって、すぐ動く合図ではない
- 価格の裏づけを待ってください:反転のローソク足、支持線や抵抗線への接触、あるいはPentarchのイベント
- 構造に根拠を持たせるため、ダイバージェンスをJanus Atlasの水準と組み合わせてください
- 本当の反転を絞り込むため、Pentarchの時機のイベント(TD、IGN、CAP)を使ってください
覚えておくこと:「相場は、あなたの資金が持ちこたえるより長く不合理でいられる。」OBVが示唆することを価格が裏づけるまで待ってください。
誤り3:リボンの幅を取りちがえる¶
問題点:始めたばかりの人はリボンの向き(強気か弱気か)を見て、幅を見落とします。幅はトレンドの強さを示します。細いリボンは弱いトレンド、太いリボンは強いトレンドです。
解決策:
- リボンが広がる: OBVのトレンドが強まる → 積み上げや吐き出しが加速し、確信が強い
- リボンが狭まる: OBVのトレンドが弱まる → お金の流れがゆるみ、反転が近づく
- 細いリボンでのクロス:弱く当てにならない合図 → 見送るか、リボンが広がるのを待つ
- 太くて向きのあるリボン:幅の広い帯は、流れの trend が強いと言っています。それがどれだけ続くかについては何も言っていません。
覚えておくこと:向きだけでなく、幅の変化を追ってください。幅が増すのは確信が増すこと。幅が減るのはトレンドが弱ること。
誤り4:OBVの向きだけを見て、水準を見ない¶
問題点: OBVは積み上げなので、絶対値が意味を持ちます。上がるOBVが過去最高を抜けていれば強い積み上げ。上がるOBVが以前の高値の下にとどまるなら、確信は弱いということです。
解決策:
- いまのOBVを過去の水準と比べてください。OBVは新しい高値や安値にありますか、それともまだ以前の極みの下ですか。
- 価格が新高値のときOBVも新高値=トレンドの強さが裏づけられた
- 価格は以前の高値に届くのにOBVが届かない=ダイバージェンスの警告(隠れた弱さ)
- 抜けと裏づけを見るため、OBVそのものにトレンドラインを引いてください
覚えておくこと: OBVの過去に対する位置は多くを語ります。OBVの新高値は本物の強さ。新高値を出せないのは用心の合図です。
誤り5:OBVをひとつの時間軸だけで見る¶
問題点:15分足のOBVがダイバージェンスを示していても、日足は一致を示していることがあります。ひとつの時間軸だけでは、大きな文脈が抜け落ちます。
解決策:
- お金の流れの大きな向きは、上位の時間軸(日足、週足)のOBVで見てください
- その流れの中での入りの時機は、下位の時間軸(1H、15m)のOBVで測ってください
- 両方の時間軸が一致している(日足の OBV が上向きで 1 時間足の OBV も上向き)なら、情報源は 1 つではなく 2 つです
- トレンドに逆らう売買はしないこと。15mがダイバージェンスを示したからといって、日足のOBVの流れと戦わないでください
覚えておくこと:上位の時間軸のOBVは大きな流れを示します。下位の時間軸のOBVは入りの時機を示します。両方をそろえて使うのがいちばんです。
誤り6:Plutus FlowとVolume Oracleを取り換えのきくものと考える¶
問題点:どちらも出来高を見ますが、役目が違います。取りちがえると読み方を誤ります。
解決策:
- Plutus Flow(OBV):お金の流れの積み上がったトレンド → 長い目で見た積み上げと吐き出し
- Volume Oracle:レジームの見きわめと合図 → 相場の活動局面と、質の評価つきの合図
- トレンドの文脈とダイバージェンスにはPlutusを使ってください
- レジームの裏づけ、イベントの検出、リスク水準の設定にはVolume Oracleを使ってください
覚えておくこと: Plutusは流れの積み上がったトレンド。Volume Oracleはレジームと合図とリスク管理。役目が違う道具です。両方を使ってください。
追加の資料
ほかの心がけについては次を参照してください:望ましい使い方とプロの工夫。出来高分析の進め方については分析の進め方の手引き。
🌫️ 効きが落ちる場面¶
Plutus FlowのダイバージェンスとOBVの読みは、ある種の相場では当てにしにくくなります。そうした場面を見分けられれば、期待を正しく保てます:
解けないまま続くダイバージェンス(長い期間で)¶
状況:強気か弱気のダイバージェンスが出て、価格が反転しないまま何週間も何か月も続きます。価格はトレンドを進み、OBVは逆を示し続けます。
何が起きるか:100ドルで強気のダイバージェンスが出ます(価格は LL、OBV は HL)。反転の可能性を示すものです。ところが価格はその後 1 か月かけて 90ドル、80ドル、70ドルと下げ続けます。蓄積を捉えたという点でダイバージェンスは「当たって」いましたが、価格が向きを変える 4 週から 8 週も前に画面に出ていました。指標自身の物差しでは、そのあいだずっとその形は有効なままでした。だからこそダイバージェンスは条件であって時計ではないのです。
コンテキスト:ダイバージェンスは価格と出来高の流れが食い違っていることを示します。水面下で何かが積み上がっていると告げるのです。しかし反転が「いつ」来るかは告げません。強いトレンドの中では、ダイバージェンスが何か月も続くことがあります。とくに多いのは、(1) 投げ売りがまだ出ていない強い下落、(2) 何週間もかけてゆっくり売られる吐き出しの局面、(3) 技術的な形を押しのけるニュース主導の動きです。実際には、ダイバージェンスは反転がありうるゾーンを示すもので、すぐ動く合図ではありません。動くべき材料として扱う前に、価格の裏づけを待ってください。反転のローソク足、構造の崩れ、あるいは次のインジケーターのイベントです: Pentarch。ダイバージェンスだけなら、何かが積み上がっていると 1 つの情報源が言っているということです。ダイバージェンスと価格の確認がそろえば、2 つの情報源が言っているということで、これは別の読みです。
出来高がとても少ない場面¶
状況:休日、夜間の時間帯、あるいは流動性の乏しいアルトコインや小型株では、出来高がふだんの10〜30%まで落ちます。
何が起きるか:土台の出来高がごくわずかなとき、OBVの計算はほとんど何も語りません。1000株の上げの日に続いて900株の下げの日があればOBVは動きますが、どちらも意味のある建玉を表してはいません。ただのノイズです。リボンは色を変えても意味を持ちません。本当の積み上げも吐き出しもないまま、ダイバージェンスだけができます。
コンテキスト: OBV(オンバランス・ボリューム)は、出来高が確信と建玉を表すものだと考えています。出来高が少ない場面では、その「出来高」はひと握りの参加者かもしれず、市場全体ではありません。出来高の少ないところで上がるOBVは、少数が積み上げているという意味かもしれず、市場が同意しているという意味ではありません。Plutus Flowを Volume Oracle:Volume Oracle が一貫して平均以下の出来高を示しているなら、Plutus のシグナルは疑って読んでください。OBV は出来高の累計なので、出来高の数値と同じ参加に依っています。通常の立会時間で出来高が平均並みか平均以上のときが、その累計が最も多くの参加者から作られる場面です。
窓の開いた日と、途切れた値動き¶
状況:決算、ニュース、あるいは海外の出来事で、価格が夜のうちに5〜15%の窓を開けます。窓は価格の読みも出来高の読みも断ち切ります。
何が起きるか: OBVの計算は、窓を連続した値動きとは違うふうに扱います。例を挙げます。ある株が100ドルで引け、115ドルで寄りつきます(15%の窓)。夜のあいだ、101ドルから114ドルではひとつも取引がありません。OBVは窓の日の出来高を合計に足しますが、その出来高は115ドルの寄りつきのものであって、100ドルから115ドルの区間のものではありません。窓の前にできていたダイバージェンスは、新しい価格の構造が生まれるため、あとになって効力を失うことが多いのです。窓の前のリボンの流れも、すぐ逆を向くことがあります。
コンテキスト: OBVは、出来高が少しずつ積み上がる連続した値動きのために作られています。窓はその前提を壊します。相応の積み上がりを伴わないまま、価格だけが飛ぶのです。大きな窓(5%以上)のあとは、(1) 以前のダイバージェンスは効力を失っているかもしれないので、新しい水準から見直すこと、(2) リボンの流れが新しい構造になじむには5本から10本の足が要ること、(3) 窓の前ではなく、窓のあとにできる新しいダイバージェンスに目を向けること。大きな窓はOBVの読みの「仕切り直し」だと考えてください。
荒れた横ばいの相場(リボンが振り回される)¶
状況:価格が方向を持たないまま、何週間も水平な帯(真ん中の上下5%)を行き来します。
何が起きるか:リボンは絶えず色を変えます。5本緑、次に5本赤、また緑という具合です。OBVは平らな土台のまわりを揺れ、はっきりした流れを作りません。両方向に頻繁にダイバージェンスが出ますが、どれも続く動きにはつながりません。合図とノイズの比が目に見えて落ちます。
コンテキスト: OBVは、トレンドのある相場で積み上げと吐き出しを見きわめるのが得意です。横ばいの相場では買い手と売り手が釣り合い、正味の積み上げも吐き出しも起きません。OBVの線は上下しますが、毎週おおむね始めたところで終わります。リボンの色の変化は、この釣り合いの小さなずれであって、本当のトレンドの変化ではありません。横ばいの相場でできるダイバージェンスは、たいてい帯の中で自然に直る小さな偏りを示しています。実際には、 Pentarch のレジームバーや OmniDeck Regime Box が中立(灰色)の状態を長く示しているときは、Plutus Flow への信頼を下げてください。レンジからの抜けと同じ向きに OBV が広がるのは、価格と流れが一致しているということです。
とても短い時間軸(1分、5分):外れのダイバージェンス¶
状況:スキャルピングのために、1分足や5分足でPlutus Flowを使って短いダイバージェンスを探すこと。
何が起きるか:ダイバージェンスが絶えず出ます。1時間に3つから5つ出ることもあります。ほとんどは反転を生みません。OBVの線はひどく荒れ、足ごとに揺れます。リボンは5分から10分ごとに色を変えます。合図の質はほとんど当てずっぽうに近づきます。
コンテキスト: OBVは、日、週、月の単位で積み上げと吐き出しを見きわめるために作られた、積み上げ型のインジケーターです。1分足では、OBVが映すのはorder flow、HFTの動き、そして売り買いの値差であって、意味のある建玉ではありません。1分足での強気のダイバージェンスは、10分間のひとつのアルゴリズムの動きにすぎないかもしれません。すすめる最短の時間軸は、日中なら15m、数日にわたるなら1H、建玉なら4Hか日足です。もっと短い時間軸でも技術的には動きますが、外れのダイバージェンスが多すぎて当てになりません。大事なのは日足のダイバージェンスであって、5分足のそれではありません。
高頻度売買の場(24時間動く暗号資産)¶
状況:アルゴリズムが絶えず動き、値付けのボットが行き交い、見せかけの出来高を作るwash tradingのある暗号資産市場。
何が起きるか: OBVは上向きの流れを見せているのに、価格はどこにも行きません。出来高が人工的か堂々巡りである(ボットどうしが売買している)しるしです。ダイバージェンスはよく出ますが続きません。その「出来高」が本当の確信ではなく、アルゴリズムの動きにすぎないからです。リボンの流れは強く見えるのに、値動きは弱いのです。
コンテキスト: OBVは、出来高が確信をもった参加者の本当の売買の判断を表すものだと考えています。暗号資産市場では、とくに時価総額の小さいアルトコインで、目立つ出来高が (1) 数字を膨らませるためのwash trading、(2) 流動性を出す値付けのボット、(3) 裁定のボット、(4) 強制清算の連鎖(選んだ売りではなく、強いられた売り)であることがあります。どれもOBVが見つけようとしている積み上げではありません。Plutus Flowがよく働くのは、(1) 規制された取引所の主要な暗号資産のペア(BTC、ETH)、(2) 出来高の報告が厳密な伝統的市場(株式、先物)、(3) 短期のアルゴリズムのノイズがならされる上位の時間軸(日足以上)です。小型のアルトコインや、暗号資産の閑散な時間帯(UTC 2時から6時)でのOBVのダイバージェンスには用心してください。
外国為替の現物市場(中央集約された出来高がない)¶
状況:ふつうの現物市場で、外国為替の通貨ペア(EUR/USD、GBP/USDなど)にPlutus Flowを使うこと。
何が起きるか: TradingViewは外国為替にも「出来高」を表示しますが、それはティック出来高(価格が変わった回数)か、ひとつの業者の出来高であって、実際に取引された量ではありません。OBVはこの代わりの数字で計算し、ダイバージェンスやリボンの流れを出しますが、そこには本当の出来高という土台がありません。
コンテキスト:外国為替の現物市場は中央に集まっていません。総出来高を報告する取引所がないのです。TradingViewが「出来高」と呼ぶものは、(1) ティック出来高(価格が何回変わったか)か、(2) ひとつの業者のorder flowから来る出来高です。どちらも世界全体の為替の出来高を表してはいません。外国為替でのOBVのダイバージェンスは欠けたデータに基づくので、本当に中央集約された出来高のある市場(株式、先物、暗号資産)よりも当てになりません。外国為替を扱うなら、(1) 本当の出来高がある先物(たとえばユーロ先物6E)を使うか、(2) 値動きと、出来高を使わないインジケーターに頼ってください。たとえば Pentarch または Janus Atlas。Plutus Flowがいちばん合うのは、株式、株価指数、先物、暗号資産、出来高のデータが確かめられる銘柄です。
こうした場面を見分ける
何から分かるか:
- ダイバージェンスが20本を超えて反転しないまま続いている:価格の裏づけを待つこと。反転が目前だと決めてかからないこと
- 出来高が平均の50%を下回り続けている(Volume Oracle がそれを示します): OBVの語ることは少なくなる
- 価格が夜のうちに5%を超える窓を開けた:新しい価格の構造からダイバージェンスを見直すこと
- リボンが5本から10本ごとに色を変えている:横ばいの相場:方向のある抜けを待つこと
- 1分足や5分足を見ている:外れのダイバージェンスが多すぎる:最低でも15m、できれば1H以上を使うこと
- UTC 2時から6時の暗号資産、または小型のアルトコイン:出来高の質があやしい
- 外国為替の現物ペア:本当の出来高のデータがない:先物か、出来高を使わないインジケーターを使うこと
- OBVは上がっているのに価格が2週間以上動かない:人工的な出来高か、HFTによるものかもしれない
覚えておくこと: Plutus Flow(OBV)は、蓄積と分配を見分けるために出来高の流れの積み上げを測ります。次のときに最もよく働きます。(1) 本物の出来高データがある(株式、先物、主要な暗号資産)、(2) 参加が通常の水準にある(通常の取引時間)、(3) 市場が trend か移行にある(横ばいの揉み合いではない)、(4) 時間軸が適切(1 時間足以上。流れの線が最も落ち着く)、(5) ダイバージェンスが値動きで裏づけられている。OBV は蓄積や分配が起きているかどうかを教えます。市場がその蓄積にいつ応じるかは教えません。最も足しになる組み合わせは、Plutus のダイバージェンス(出来高の文脈)と Pentarch のイベント(時機)と Janus Atlas の水準(場所)を重ねることです。そうして初めて絵がそろいます。
❓ よくある質問¶
Q:On-Balance Volume(OBV)とは何ですか?¶
A: OBVは、ジョセフ・グランビルが考え出した積み上げ型の出来高インジケーターです。上げの日には出来高を足し、下げの日には引きます。上がるOBVは積み上げを、下がるOBVは吐き出しを示します。
Q:Plutus FlowはふつうのOBVとどう違いますか?¶
A:ふつうのOBVは積み上がった線だけを見せます。Plutus Flowはその上に三つを重ねます。ならした基準線に対するフローのリボン、フローが伸びきったことを示す統計的なバンド、そして自動のダイバージェンス検出です。さらに、外れ値の足が走行合計に入る前に抑えるので、ひとつの跳ねが基準線を永久にずらすことはありません。
Q:ダイバージェンスが外れることはありますか?¶
A:あります。ダイバージェンスは価格と出来高の食い違いを示しますが、反転を保証するものではありません。観察してみれば、そのあとの成り行きはさまざまです。
Q:ダイバージェンスは平均でいくつ出ますか?¶
A:銘柄と時間軸によります。これを変える設定はひとつだけ、ATRの倍数で表した最少の値幅です。上げれば数は減って大きなものだけになり、下げれば小さなものが増えます。
Q:リボンの裏づけを待つべきですか?¶
A:やり方次第です。リボンの色が変わるのを待ってダイバージェンスを確かめる人もいれば、ダイバージェンスだけで動く人もいます。確かめる分だけ遅れますが、外れの合図は減るかもしれません。
Q:隠れたダイバージェンスはなぜ生まれますか?¶
A:隠れたダイバージェンスは、価格が継続の形(上昇ならHL、下落ならLH)を作る一方で、OBVが逆を向くときに起きます。反転よりも、トレンドが続くことを示唆します。
Q:OBVはどの銘柄でも使えますか?¶
A: OBVは出来高のデータがある銘柄なら何にでも使えます(株式、先物、暗号資産)。外国為替の現物市場には当てはまりません(中央集約された出来高がありません)。
Q:リボンの色は変えられますか?¶
A:できます。インジケーター設定の「Style」タブで、TradingViewのどのインジケーターでも色を変えるのと同じ場所です。上で説明した設定のまとまりは、色ではなくふるまいに関わるものです。
Q:ダイバージェンスのラベルは描き直されますか?¶
A:いいえ。形が確かめられてラベルが出たあとは、あとから変わることはありません。
Q:値幅の下限はどう決めればよいですか?¶
A:まずは初期値のままにしてください。ATRの倍数で測るので、見ている銘柄の値動きの荒さに合います。パネルが動くには小さすぎる値幅にラベルを付けているようなら上げ、目で見て分かる転換を取りこぼしているようなら下げてください。
✅ 理解度チェック
問い: Plutus Flowで強気のダイバージェンスになるのはどの形ですか。
📋 早見表¶
四つの層¶
| 層 | 構成要素 | 見た目 | 目的 |
|---|---|---|---|
| 第1層 | OBVの線 | 主線 | 積み上がった出来高を追う |
| 第2層 | トレンドのリボン | 色の帯 | 出来高トレンドの向き |
| 第3層 | 統計的なバンド | 白と黄色の点 | フローが極端まで伸びたこと、そしてそこからの戻り |
| 第4層 | ダイバージェンスのラベル | 「Bull Div」/「Bear Div」 | 価格と出来高の食い違い |
ダイバージェンスの種類¶
| 種類 | 価格の形 | OBVの形 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 強気 | 安値の切り下げ(LL) | 安値の切り上げ(HL) | 上への反転がありうる |
| 弱気 | 高値の切り上げ(HH) | 高値の切り下げ(LH) | 下への反転がありうる |
| 隠れた強気 | 安値の切り上げ(HL) | 安値の切り下げ(LL) | 上への継続 |
| 隠れた弱気 | 高値の切り下げ(LH) | 高値の切り上げ(HH) | 下への継続 |
覚えておくこと:ふつうのダイバージェンス(強気と弱気)は反転の可能性を示し、大きな支持線や抵抗線でいちばん働きます。隠れたダイバージェンスは継続を示し、すでにあるトレンドの押し目で、より危険の少ない入りを与えます。
リボンの読み方¶
| リボンの色 | OBVと基準の関係 | 出来高の趨勢 |
|---|---|---|
| 緑 | OBVが基準より上 | 強気 |
| 赤 | OBVが基準より下 | 弱気 |
| Cross Up(点) | OBVが上に抜けた | トレンドが強気に変わる |
| Cross Down(点) | OBVが下に抜けた | トレンドが弱気に変わる |
覚えておくこと:帯の幅は色と同じくらい大事です。広い緑の帯=強気の確信が強い。狭い緑の帯=反転しやすい弱い trend。広がっていく帯は、流れの trend が強まっていると言っており、それは直近の数本の足についての説明です。
OBVと価格の形¶
| 価格 | OBV | リボン | 読み方 |
|---|---|---|---|
| ↑ | ↑ | 緑 | 上昇が裏づけられた |
| ↓ | ↓ | 赤 | 下落が裏づけられた |
| ↑ | ↓ | 赤 | 弱気のダイバージェンス |
| ↓ | ↑ | 緑 | 強気のダイバージェンス |
📞 サポート¶
技術的な質問: support@signalpilot.io
Signal Pilot ブログの次の記事で理解を深めましょう。
📋 更新の記録¶
不具合の修正
- ダイバージェンスの検出を修正:ラベルが正しく出るようになりました
- ピボット値の保存を修正:空の値が保存されていました
- ダイバージェンスの判定を修正:ふつうのものと隠れたものが入れ替わっていました
新しい機能
- 出の検出:フローが極端ゾーンを離れたときの黄色い点
- ダイバージェンスのラベル:「Bull Div」/「Bear Div」/「Bull Hid」/「Bear Hid」の文字を表示
品質の管理
- 合図の質の設定:絞り込みを細かくするFlipGuard、Z-gate、Robust extremes、Sequence filter
- 設定の整理:設定を要点だけに絞りました
💬 助けが必要ですか
Plutus Flowについてのご質問Discord のコミュニティに参加しませんか経験のある利用者から助けをもらい、設定を共有し、進め方を話し合えます。
あわせて読む¶
関連ページ:
- Volume Oracle v1.0 - 出来高分析を補う仕組み
- Janus Atlas v1.0 - ダイバージェンスを大事な構造の水準と組み合わせる
- OmniDeck v1.0 - ひとつの層に十の仕組み。出来高はOBVではなく、ゾーンと行き詰まりで読む
- アラートの設定 - ダイバージェンスとクロスの通知を受け取る
- 分析の進め方 - OBVが分析の流れ全体のどこに収まるか
免責:このインジケーターは、トレンドとダイバージェンスの検出を広げたうえでOn-Balance Volume(OBV)を読み解きます。OBVの計算は、ジョセフ・グランビルが考え出した積み上げ型の出来高の考え方に基づいています。ダイバージェンスの検出は、価格の動きと出来高の積み上げや吐き出しとの食い違いを見つけます。解釈、使い方、結果は人によって異なります。過去のダイバージェンスの形は、将来の結果を保証しません。これは投資助言ではありません。