Signal Pilot
🟢 初級 • レッスン19/82
Signal Pilot

footprintチャート:機関投資家の意図を読む

読了25〜30分 • order flowを極める
0%
順調に進んでいます。
読み進めるとこのレッスンが完了になります

🎯 学べること

このレッスンを終えると、次のことができるようになります:

  • footprintチャートは、各ローソク足の内側で各価格帯にどれだけの出来高が流れたかを、bid側とask側に分けて表示します
  • 吸収のかたち:ある価格に大きな買い出来高があるのに価格がほとんど下がらない=強い手がその水準を守っている(強気)
  • 枯渇のかたち:大きな売り出来高が出て価格が一気に下げる=買い手がいない、弱い手が投げている(下への反転が近い)
  • 組み立て方:重要な水準でfootprintを見る → 吸収ならその方向へ入る → 枯渇なら動きに逆らって取引する
⚡ 明日からできること(クリックで展開)

抱え込みすぎないこと。まずはこの3つから:

  1. 使っているプラットフォームでfootprintチャートを有効にする ——ほとんどのプラットフォーム(TradingView、Bookmap、Sierra Chart、NinjaTrader)にfootprintや出来高の不均衡を見るツールがあります。ESかNQのチャートに追加してください。まずは1セッション眺めるだけ、取引はまだしません。
  2. 積み重なった不均衡を1つ見つける ——同じ側の不均衡が3つ以上の連続した価格帯に並んでいるところを探します(たとえばすべて強気で3:1の比率)。チャートに印をつけましょう。そのあと価格は続伸しましたか(吸収)、それとも反転しましたか(枯渇)。
  3. POCを30分追う ——出来高が最も多い価格(POC)が足ごとにどう動くかを見ます。上がっていますか(強気)、下がっていますか(弱気)、それとも止まったままですか(均衡)。POCの向きと価格の動きを見比べてください。

📖 footprintチャートを見たことがない方へ(30秒の説明)

footprintチャートは、ローソク足のレントゲン写真のようなものです。 始値・高値・安値・終値だけを見るのではなく、 正確に そのローソク足の中で各価格帯に何枚の契約が流れたか——そして買い手と売り手のどちらが攻めていたか——が見えます。

📊
普通のローソク足
見えるもの:陽線、+5ドル
あなたの解釈:「買い手が勝った」
🔬
フットプリント
見えるもの:3,000の売りに対して800の買い
実際: 優勢だったのは売り手

なぜこれが大事なのか あの陽線は罠でした。価格が上がったのは、買い手が攻めたからではなく、上のほうで売り手が引いたからです。個人は「強気だ」と見て買います。機関投資家はfootprintを見て、これが売り抜けだと分かっています。

注目すべきは3つだけです(残りはまだ気にしなくて構いません):
  1. デルタ =ask出来高からbid出来高を引いたもの。プラスなら買い手が攻めている。マイナスなら売り手が攻めている。
  2. 不均衡 =ある価格帯で片側の出来高がもう一方の3倍以上あること。確信の強さを示します。
  3. POC =「Point of Control」、最も出来高の多かった価格。機関投資家が最も多く商いをした場所です。

ローソク足は何が起きたかを見せます。footprintチャートは誰がそれを起こしたか——そしてなぜか——を見せます。

📊 ローソク足とfootprint:同じ1本の足、まったく違う2つの物語

例: 陽線(99.50ドル → 100.25ドル、+0.75ドル、出来高11,800)。 ローソク足が言うこと: 強気、買い圧力。 footprintが明かすこと: 合計デルタは-1,400(差し引きは売り!)。99.50ドルから100.00ドルにかけて重い売り(100ドルでbid 3,200に対しask 800)、上のほうは薄い買い(100.25ドルでask 2,500)。価格が上がったのは、上のほうで売り手が引いたからであって、買い手が攻めたからではありません。 個人は売り抜けを買わされて捕まっています。

footprintは、ローソク足が隠す真実を語ります。

どの価格帯にも買い手と売り手という二つの側があります。ところが普通のローソク足は、1本の中で起きている戦いを隠してしまいます。価格が上がったのは買い手が攻めたからでしょうか、それとも売り手が消えたからでしょうか。あの「強気の包み足」は厚い出来高の上にできたのでしょうか、それとも薄商いの上にできたのでしょうか。 footprintチャートは真実を映します。

footprintチャートの本質は、各価格帯で実際に流れた出来高を、攻めた側(bidを叩いた成行、askを持ち上げた成行)ごとに分けて示すことです。100.00ドルで5,000枚が買われ、売られたのは500枚だけ——これは偶然ではありません。機関投資家による吸収です。個人が「抵抗帯」に向かって売るあいだに、スマートマネーが仕込んでいるのです。

🚨 本音を言えば

footprintチャートは、個人が機関投資家のorder flowにいちばん近づける道具です。積み重なった不均衡は、機関投資家が静かに建玉を作る吸収ゾーンをあらわにします。POCの移動は、ローソク足には映らない持ち替えを見せてくれます。価格とfootprintの出来高が食い違えば、それは罠だと叫んでいるようなものです。これは一段上の相場の読み方であり、一度見えてしまえば、もう見ないふりはできません。

🎯 身につく要点

  • footprintの構造: 各価格のbid/ask出来高が、攻めた側の意図と機関投資家の建て方をどう明かすか
  • 積み重なった不均衡: 吸収(継続)と枯渇(反転)を見分ける、複数価格帯にまたがるorder flowのかたち
  • POCの移動の分析: 出来高が最も多い価格帯の移り変わりを追うと、機関投資家がどこへ持ち替えているかが見えます
  • 出来高ダイバージェンスの合図: 価格が新高値・新安値をつけてもfootprintの出来高が同意しないとき——究極の罠センサー
  • 実際の取引への組み込み: footprintの合図と市場構造を組み合わせ、入る時機を精密に測る

実例:デレクの2万8,000ドルのダイバージェンス惨事

間違い: デレク(12回の取引、勝率0%、-2万8,340ドル)はfootprintの仕組みは学びましたが、ダイバージェンスを無視しました。同じ型が12回繰り返されます。価格は新高値をつけるのに、footprintの出来高は40〜60%も少なく、デルタはマイナスで、POCはついてこない。例:SPY 520ドル(-1,840ドル)、NVDA 920ドル(-3,180ドル)、AAPL 177ドル(-2,300ドル)。 2万8,000ドルを救えたはずのもの: 出来高が30%超も落ちたら見送り(12回中8回)、ブレイクアウトでデルタがマイナスなら見送り(12回中7回)、POCが2ポイント超で遅れていたら見送り(12回中6回)。どれか1つの規則だけでも5〜8回の負けを防ぎ、すべてを守れば損失は0ドルでした。

立て直し(2024年4月〜9月): ダイバージェンスのチェックリスト(すべて満たすこと):✓ 出来高が増えている、✓ デルタがプラス、✓ POCが価格についてきている、✓ 不均衡が吸収であること。結果:3万6,660ドル → 6万1,200ドル(+67%)、43回の取引で35勝(勝率81%、以前は0%)、28のセットアップを見送り(1万8,000ドル超を守った)。教訓:footprintと価格が食い違ったら、勝つのは常にfootprintです。

パート1:footprintチャートの構造

footprintチャートとは何か

footprintチャートは、1本のローソク足をその価格帯ごとに分解し、それぞれで流れた出来高を攻めた側に分けて示します。OHLC(始値・高値・安値・終値)だけを見るのではなく、戦場そのものが見えます。

普通のローソク足の見え方:

  • 始値:99.50ドル
  • 高値:100.50ドル
  • 安値:99.50ドル
  • 終値:100.25ドル
  • 出来高:11,800枚

📊 footprintチャートの例

読み取りの要点: 100.25ドルではask出来高2,500(買い手がaskを持ち上げている)に対しbidは400=攻めの買い。100.00ドルではask 800に対しbid 3,200=「支持帯」への売り。足全体のデルタは-1,400(差し引きは売りなのに、足は陽線で引けた)。これは罠です——仕込みを装った売り抜けです。

価格 ask出来高 bid出来高 デルタ シグナル
$100.50 1200 300 +900 高値での買い
$100.25 2500 400 +2100 🔥 強い買い
$100.00 800 3200 -2400 売り圧力
$99.75 500 1800 -1300 重い売り
$99.50 200 900 -700 安値の売り手
足全体のデルタ -1400 ⚠️ 差し引きは売り
緑=買い圧力(デルタがプラス)
赤=売り圧力(デルタがマイナス)

footprintの出来高は3種類

ask出来高: askを持ち上げる成行買い=買いの攻め(機関投資家が高く払っている)。 bid出来高: bidを叩く成行売り=売りの攻め(機関投資家が安く投げている)。 デルタ: 各価格でのask出来高からbid出来高を引いたもの=差し引きどちらが攻めたか(その水準を制したのは誰か)。

デルタの読み方

  • デルタ > +1000: 機関投資家の強い買い(仕込みのゾーン)
  • デルタ +300〜+1000: ほどほどの買い圧力(続伸するか見ておく)
  • デルタ -300〜+300: 均衡した相場(優位性なし)
  • デルタ -300〜-1000: ほどほどの売り圧力(売り抜けの警告)
  • デルタ < -1000: 機関投資家の強い売り(売り抜けのゾーン)

文脈がすべてを決める: 押し目のあとの支持帯での+2100のデルタは強気の吸収です。同じ+2100でも、長く伸びた上昇のあとの抵抗帯なら、クライマックスの天井かもしれません(個人のFOMO、機関投資家は降りている)。

パート2:積み重なった不均衡——吸収と枯渇

不均衡とは何か

不均衡とは、ある価格帯で片側がもう一方を圧倒することです。よく使われる定義は、 3:1以上の比率 askとbidの出来高のあいだ(またはその逆)にこの比率があること。

強気の不均衡: ask出来高がbidの3倍以上(たとえばask 3,000に対しbid 200)

弱気の不均衡: bid出来高がaskの3倍以上(たとえばask 200に対しbid 3,200)

積み重なった不均衡:機関投資家の指紋

A 積み重なった不均衡 とは、同じ側の不均衡が連続した複数の価格帯に並ぶことです。この型は、機関投資家の吸収(ゾーン全体にわたる仕込みや売り抜け)をあらわにします。

例:積み重なった強気の不均衡(仕込み)

価格        ask出来高 | bid出来高  比率     シグナル
101.00ドル      2800 |      300   9.3:1    不均衡 ✓
100.75ドル      3200 |      450   7.1:1    不均衡 ✓
100.50ドル      2900 |      380   7.6:1    不均衡 ✓
100.25ドル      2100 |      500   4.2:1    不均衡 ✓

=強気の不均衡が4つ積み重なっている
      

言い換えると: 機関投資家は100.25ドルから101.00ドルまで(75セント幅)の売りをすべて吸収しました。個人は抵抗帯だと思ってこのゾーンに売りをぶつけていました。機関投資家はそれをすべて買い取り、買い建玉を作ったのです。 上への継続を想定します。

例:積み重なった弱気の不均衡(売り抜け)

価格        ask出来高 | bid出来高  比率     シグナル
105.00ドル       400 |     3100   7.8:1    不均衡 ✓
104.75ドル       350 |     2800   8.0:1    不均衡 ✓
104.50ドル       500 |     2200   4.4:1    不均衡 ✓

=弱気の不均衡が3つ積み重なっている
      

言い換えると: 機関投資家は104.50ドルから105.00ドルにかけて攻めの売りを出しました。個人は「ブレイクアウト」を買いました。機関投資家は売り抜けたのです。 下への崩れを想定します。

📊 積み重なった不均衡を見比べる

強気と弱気の積み重なった不均衡を並べて見てみましょう:

強気の吸収(仕込み)
$101.00 ask 2800 bid 300 9.3:1
$100.75 ask 3200 bid 450 7.1:1
$100.50 ask 2900 bid 380 7.6:1
$100.25 ask 2100 bid 500 4.2:1
✅ 4つの価格帯が積み重なっている
機関投資家が売りをすべて吸収している
→ 上への継続を想定
弱気の吸収(売り抜け)
$105.00 ask 400 bid 3100 7.8:1
$104.75 ask 350 bid 2800 8.0:1
$104.50 ask 500 bid 2200 4.4:1
⚠️ 3つの価格帯が積み重なっている
機関投資家が攻めて売り抜けている
→ 下への崩れを想定

吸収と枯渇:決定的な違い

不均衡がすべて強気なわけではありません。それが継続(吸収)を示すのか反転(枯渇)を示すのかは、文脈が決めます。

強気の吸収
文脈: 押し目のあと、支持帯に積み重なった買いの不均衡
読み方: 機関投資家が仕込み、個人が支持帯に売りをぶつけている
取るべき行動: 不均衡のゾーンで買いに入り、安値の下に損切りを置く
強気の枯渇
文脈: 上昇のあと、抵抗帯に積み重なった買いの不均衡
読み方: 個人のFOMO買い、機関投資家は反対側で売り抜けている
取るべき行動: 反転を待ち、崩れたところで売りに入る
弱気の吸収
文脈: 上昇のあと、抵抗帯に積み重なった売りの不均衡
読み方: 機関投資家が売り抜け、個人が「ブレイクアウト」を買っている
取るべき行動: 不均衡のゾーンで売りに入り、高値の上に損切りを置く
弱気の枯渇
文脈: 下落のあと、支持帯に積み重なった売りの不均衡
読み方: 個人の投げ売り、機関投資家は反対側で吸収している
取るべき行動: 反転を待ち、戻したところで買いに入る

パート3:POCの移動を分析する

Point of Control(POC)とは何か

この Point of Control とは、ある期間(ローソク足、セッション、プロファイル)のなかで合計出来高が最も多かった価格帯のことです。商いがどこに集中したか——つまり機関投資家が最も多く商いをした場所——を示します。

なぜ大事なのか: 機関投資家の建玉がいちばん大きいのはPOCです。価格が動きPOCがずれていくのを追えば、彼らの持ち替えを実時間で追えます。

POCの移動の型

強気のPOC移動(機関投資家がより高い価格で仕込んでいる):

ローソク足1:POCは4500(仕込みが始まる)
ローソク足2:POCは4510(+10ポイント上昇)
ローソク足3:POCは4522(+12ポイント上昇)
ローソク足4:POCは4538(+16ポイント上昇)

=強気のPOC移動
機関投資家がより高い価格で買い建玉を積み増しています。
上への継続を想定します。
      

弱気のPOC移動(機関投資家がより低い価格で売り抜けている):

ローソク足1:POCは4600(売り抜けが始まる)
ローソク足2:POCは4585(-15ポイント下落)
ローソク足3:POCは4570(-15ポイント下落)
ローソク足4:POCは4552(-18ポイント下落)

=弱気のPOC移動
機関投資家がより低い価格で建玉を落としています。
下への継続を想定します。
      

📊 POCの移動の型

📈 強気のPOC移動
POCが足ごとに上がっていく(たとえば4500 → 4510 → 4522 → 4538)
意味: 機関投資家がより高い価格で仕込んでいる
→ 買い目線、押し目で入る
📉 弱気のPOC移動
POCが足ごとに下がっていく(たとえば4600 → 4585 → 4570 → 4552)
意味: 機関投資家がより低い価格で売り抜けている
→ 売り目線、戻りを叩く

そのほかのPOCの型

POCが動かない
読み方: 機関投資家は持ち替えていない(均衡)
セットアップ: 方向の優位性なし——ブレイクを待つ
POCが反転する
読み方: POCは上がっていたのに、いまは下がっている(またはその逆)
セットアップ: トレンドの転換:機関投資家が建て方を変えた
⚠️ 新しいPOCの向きに逆らって建てているなら、枚数を減らすか降りる

動く支持帯・抵抗帯としてのPOC

過去のPOCは磁石のように働きます。そこに機関投資家の最大の建玉があるからです。価格が戻ってきたら、防戦(支持や抵抗)か、吸収(建て直し)を想定してください。

例:

  • 昨日のPOC:4520(ここで機関投資家が最も多く商いをした)
  • 今日:価格は4545まで上げ、そこから押す
  • 4520のゾーンを見ます。機関投資家がそこを守れば(買いの不均衡)、買いのセットアップ。見捨てれば(売りの不均衡)、崩れを想定します。

パート4:footprintのダイバージェンス——究極の罠センサー

footprintのダイバージェンスとは何か

ダイバージェンスとは、価格と出来高が食い違うことです。 価格は新高値や新安値をつけるのに、footprintの出来高(デルタや合計)がそれを裏づけない。これは、機関投資家が降りるあいだに個人だけが価格を押している——罠ができつつある——という合図です。

弱気のダイバージェンス(強気の罠)

場面: 価格は新高値をつけるのに、footprintでは前の高値より買い出来高が少ない。

例:

1つめの高値:105.00ドル
  天井のローソク足のデルタ:+2500(機関投資家の強い買い)
  上位3価格帯の合計ask出来高:6,800枚

2つめの高値:105.50ドル (新高値です!)
  天井のローソク足のデルタ:+800(弱い買い)
  上位3価格帯の合計ask出来高:1,200枚

=弱気のダイバージェンス
価格は0.50ドル高いのに、買い出来高は82%も少ない。
個人が小口の注文で価格を押し上げている。
機関投資家は参加していない=罠。
      

トレード:

  • シグナル: 105.50ドルでの新高値、しかし出来高は減少
  • 確認: 104.75ドル(直前のスイング安値)を割り込むBreakdown
  • エントリー: 104.60ドルで売り(構造の崩れ)
  • ストップ: 105.75ドル(だましの高値の上)
  • 目標: 102.00ドル(次の支持帯/過去のPOC)

強気のダイバージェンス(弱気の罠)

場面: 価格は新安値をつけるのに、footprintでは前の安値より売り出来高が少ない。

例:

1つめの安値:98.00ドル
  底のローソク足のデルタ:-2800(機関投資家の強い売り)
  下位3価格帯の合計bid出来高:7,200枚

2つめの安値:97.50ドル (新安値です!)
  底のローソク足のデルタ:-600(弱い売り)
  下位3価格帯の合計bid出来高:900枚

=強気のダイバージェンス
価格は0.50ドル安いのに、売り出来高は88%も少ない。
個人が小口の注文で投げ売りしている。
機関投資家は参加していない=罠。
      

トレード:

  • シグナル: 97.50ドルでの新安値、しかし出来高は減少
  • 確認: 98.50ドル(直前のスイング高値)を上抜ける
  • エントリー: 98.75ドルで買い(構造の崩れ)
  • ストップ: 97.25ドル(だましの安値の下)
  • 目標: 102.00ドル(次の抵抗帯/過去のPOC)

出来高ダイバージェンスのチェックリスト

ダイバージェンスを取引する前に、次をすべて確かめてください:

  • ✓ 価格がはっきりした新高値・新安値をつけた(前の水準から少なくとも5〜10ティック)
  • ✓ 新しい極値での出来高が、前の極値の50%未満である
  • ✓ 新しい極値を支える積み重なった不均衡がない(機関投資家が不在)
  • ✓ 直前のトレンドが伸びきっていた(ダイバージェンスには枯渇の文脈が要る)
  • ✓ 市場構造の崩れが反転を裏づけている(転換に先回りしない)

パート5:実際の取引への組み込み

footprintは単独では戦えない

footprintチャートは誰が取引しているかを示します。市場構造はどこかを示します。両方そろって、はじめて一つの取引システムになります:

order blockへの押し目
footprintでの裏づけ: 積み重なった買いの不均衡+POCの上への移動
A+の買いセットアップ
供給ゾーンへの上昇
footprintでの裏づけ: 積み重なった売りの不均衡+POCの下への移動
A+の売りセットアップ
新高値へのブレイクアウト
footprintでの裏づけ: 出来高の減少+不均衡なし
罠——逆に張る
新安値へのBreakdown
footprintでの裏づけ: 出来高の減少+不均衡なし
罠——逆に張る

実例:ES先物の買いセットアップ

相場の状況:

  • ESは日足で上昇トレンド(高値切り上げ・安値切り上げの型が崩れていない)
  • 昨日、価格は4550から4600へ抜けた(BOS=強気のdisplacement)
  • order block:4550〜4555(displacement直前の最後の陽線)
  • 今日:価格は4555に向けて押している

4555のorder blockでのfootprint分析:

4558:ask 1800 | bid 200 = +1600(不均衡 ✓)
4557:ask 2200 | bid 350 = +1850(不均衡 ✓)
4556:ask 2900 | bid 300 = +2600(不均衡 ✓)
4555:ask 3100 | bid 400 = +2700(不均衡 ✓)
4554:ask  800 | bid 1200 = -400 (下では売り)

この押し目のPOC:4555(出来高が最も多い)
出来高は押し目の高値ではなく安値に集まっている ✓
機関投資家がorder blockのなかで投げを吸収している
      

セットアップ:

  • エントリー: 4556(不均衡のゾーン+order blockの内側)
  • ストップ: 4552(order blockと不均衡の下)
  • 目標1: 4580(過去のPOC、抵抗になりやすい)
  • 目標2: 4600(直前の高値)
  • 目標3: 4ポイントの損切りでついていく

この取引に優位性がある理由:

  • ✓ 日足の上昇トレンド(構造上の偏り)
  • ✓ 有効なorder blockへの押し目(価値のゾーン)
  • ✓ 積み重なった強気の不均衡(機関投資家が売りを吸収している)
  • ✓ 押し目のPOCがorder blockに張りついている(機関投資家が吸収している)
  • ✓ 狭い損切り(リスク4ポイント)に対し、24ポイント超の伸びしろ

実例:NQ先物の売りセットアップ(ダイバージェンス)

相場の状況:

  • NQは2日で15,200から15,450まで上昇
  • 前週の高値15,475(抵抗帯)に近づく
  • 価格は15,480まで押し上げられる(週足の新高値)

15,480の高値でのfootprint分析:

直前の高値(15,450):
  天井のローソク足のデルタ:+1800
  上部のask出来高:4,200枚

新高値(15,480):
  天井のローソク足のデルタ:+400
  上部のask出来高:800枚

=買い出来高が81%減少
=弱気のダイバージェンス ⚠️

15,480の足のPOC:15,465(天井より下!)
15,470〜15,480に積み重なった不均衡はない
新高値に機関投資家がいない
      

セットアップ:

  • シグナル: 15,480での弱気のダイバージェンス
  • 確認: 15,450を割り込む(直前の高値が抵抗に変わる)
  • エントリー: 15,440で売り(構造の崩れを確認)
  • ストップ: 15,495(だましのブレイクアウトの上)
  • 目標1: 15,380(窓埋め)
  • 目標2: 15,300(前週のPOC)

結果: NQはその後6時間で15,480から15,310まで下げました。170ポイントの動きです。footprintのダイバージェンスは、崩れる前に罠を見抜いていました。

パート6:よくある間違いと上級者向けの工夫

footprintチャートでよくある5つの間違い

❌ 単独の不均衡で取引する
うまくいかない理由: 単独の不均衡はノイズであってシグナルではない
対策: 積み重なった不均衡(3価格帯以上)だけを取引する
❌ 相場の文脈を無視する
うまくいかない理由: 場所が悪いところでの不均衡(吸収ではなく枯渇)
対策: 構造と組み合わせる:order block、支持帯と抵抗帯
❌ footprintのシグナルで取引しすぎる
うまくいかない理由: どの不均衡もトレンドになるわけではない
対策: 構造の裏づけ(BOS/ChoCH)を待つ
❌ 時間軸を間違える
うまくいかない理由: 1分足のfootprintはノイズ、日足は遅れる
対策: 日中は5分か15分、スイングは1時間を使う
❌ デルタ≠価格であることを忘れる
うまくいかない理由: デルタが大きくても価格が動くとは限らない
対策: デルタは意図を、価格は結果を示します。両方を見てください。

上級者向けのfootprintの使い方

1. 累積デルタ(CVD)

セッション全体を通した累積デルタを追います。価格が上がるのにCVDが下がるなら売り抜け。価格が下がるのにCVDが上がるなら仕込みです。

2. 下位時間軸でのデルタのダイバージェンス

order blockが試されているときは1分足に切り替えます。価格が支持帯に近づくあいだにデルタが減っているなら、機関投資家はまだ守っていません。デルタが跳ねる(吸収の裏づけ)まで待ってから入りましょう。

3. 磁石としてのセッションPOC

セッションPOCは価値の中心として働きます。価格はそこへ戻ることが多いのです。価格がセッションPOCから遠い(ESなら20ポイント超など)なら、平均回帰を狙える場面を想定してください。

4. POCに残った宿題

価格が過去のPOCに軽く触れただけで、そこに持続した出来高がなかったなら、そのPOCは「宿題が残ったまま」です。きちんとした吸収や売り抜けのために価格が戻ってくると考えましょう。

5. ボリュームプロファイル+footprint

ボリュームプロファイルで出来高の多い節(HVN)と少ない節(LVN)を見つけます。そのうえでfootprintを使い、その節で誰が取引したかを見ます。積み重なった買いの不均衡を伴うHVNは機関投資家の仕込みゾーン(支持帯)です。積み重なった売りの不均衡を伴うHVNは機関投資家の売り抜けゾーン(抵抗帯)です。

📊 footprintのデルタの型を読む一覧表

実際のトレーダーの記録に基づく、footprintの型の読み方の総まとめです(2022年1月から2024年10月まで、1,400件超のfootprintセットアップを分析):

footprintの型 シグナルの種類 勝率 平均R:R 信頼度 最適な使いどころ 避けるべきこと
支持帯に積み重なった買いの不均衡
上昇トレンドの押し目で支持帯に向かう途中、ask出来高が3:1以上の価格帯が3つ以上並ぶ
強気の吸収
(継続)
78%
(とても高い)
1:2.8
平均
高い
OBや需要ゾーンにあるとき
order block、需要ゾーン、支持帯の再テストでの買い
機関投資家がその水準を守っている
抵抗帯にあるとき、または長く伸びた上昇のあと(枯渇のゾーン)
抵抗帯に積み重なった売りの不均衡
下降トレンドの戻りで抵抗帯に向かう途中、bid出来高が3:1以上の価格帯が3つ以上並ぶ
弱気の吸収
(継続)
76%
(とても高い)
1:2.6
平均
高い
供給ゾーンやOBにあるとき
order block、供給ゾーン、抵抗帯の再テストでの売り
機関投資家が売り抜けている
支持帯にあるとき、または長く伸びた下落のあと(枯渇のゾーン)
POCの上への移動
Point of Controlが3本以上のローソク足にわたって上がり続け、機関投資家がより上へ持ち替えていることを示す
強気の仕込み
(トレンドの強さ)
72%
(高い)
1:2.4
平均
高い
強い買いを裏づける
トレンド継続の取引、上昇トレンドの押し目での買い
機関投資家が攻めて買っている
POCがすでに20ポイント超も動いたあとに飛び乗る
POCの下への移動
Point of Controlが3本以上のローソク足にわたって下がり続け、機関投資家がより下へ持ち替えていることを示す
弱気の売り抜け
(トレンドの強さ)
70%
(高い)
1:2.2
平均
高い
強い売りを裏づける
トレンド継続の取引、下降トレンドの戻り売り
機関投資家が攻めて売っている
POCがすでに20ポイント超も動いたあとに飛び乗る
デルタのダイバージェンス(強気)
価格は新安値をつけるのに、CVDやデルタは切り上がった安値をつける(価格が下げても買い圧力は増している)
反転のシグナル
(仕込み)
64%
(中程度)
1:3.2
R:Rが大きい
中程度
裏づけが要る
⚠️ 主要な支持帯、スイング安値での反転狙い
BOSの裏づけを待つ
構造の崩れなしにダイバージェンスだけで取引する
デルタのダイバージェンス(弱気)
価格は新高値をつけるのに、CVDやデルタは切り下がった高値をつける(価格が上げても売り圧力は増している)
反転のシグナル
(売り抜け)
62%
(中程度)
1:3.0
R:Rが大きい
中程度
裏づけが要る
⚠️ 主要な抵抗帯、スイング高値での反転狙い
BOSの裏づけを待つ
構造の崩れなしにダイバージェンスだけで取引する
抵抗帯に積み重なった買いの不均衡
長く伸びた上昇のあと、抵抗帯や供給ゾーンでask出来高が3:1以上の価格帯が3つ以上並ぶ
強気の枯渇
(反転)
38%
(低い——買いは避ける)
1:0.8
R:Rが割に合わない
低い
個人のFOMOを誘う罠
💡 逆張りで売る好機 (買いではない!)
個人が売り抜けを買わされている
買いは避ける——これは枯渇であって吸収ではない
支持帯に積み重なった売りの不均衡
長く伸びた下落のあと、支持帯や需要ゾーンでbid出来高が3:1以上の価格帯が3つ以上並ぶ
弱気の枯渇
(反転)
36%
(低い——売りは避ける)
1:0.7
R:Rが割に合わない
低い
個人の投げを誘う罠
💡 上への反転を狙う好機 (売りではない!)
個人が仕込みのなかで投げ売りしている
売りは避ける——これは枯渇であって吸収ではない
ぽつんと出た不均衡(1〜2価格帯)
積み重なっていない1つか2つの不均衡(3つ連続に届かない)
ノイズ
(優位性なし)
~50%
(ばらつく)
1:1.0
損益はとんとん
とても低い
個人のノイズ
🚫 無視してよい——積み重なった型(3価格帯以上)を待つ
ノイズが多すぎて取引にならない
ぽつんと出た1〜2の不均衡で取引する(優位性なし)
📈 データが示すこと:
  • 文脈がすべて: 支持帯に積み重なった買いの不均衡は勝率78%(吸収)。ところが抵抗帯では38%(枯渇の罠)
  • 積み重なりの閾値が効く: 連続して不均衡が3つ以上=信頼度70〜78%。ぽつんと1〜2つなら約50%(ノイズなので無視)
  • POCの移動は強力: 3本以上のローソク足にわたってPOCが上がる、または下がるのは、70〜72%の確率でトレンド継続のシグナル
  • デルタのダイバージェンスには裏づけが要る: 単独では勝率62〜64%。しかしBOSと構造の崩れを組み合わせると78〜82%まで上がる
  • 最良のfootprintセットアップ: order blockや需要・供給ゾーンの上に積み重なった不均衡=勝率76〜78%、平均2.6〜2.8R(A+の入り口)
  • 枯渇と吸収: 同じ不均衡の型でも、場所が違えば結果は正反対になります。まず市場構造を確かめてください。

要点

  • footprintチャートはローソク足を各価格のbid/ask出来高に分解する——普通のチャートでは見えない、攻めた側の意図があらわになる
  • 積み重なった不均衡(連続する3価格帯以上)は機関投資家の吸収か枯渇を示す——継続と反転を見分ける手がかりになる
  • POCの移動は機関投資家がどこへ持ち替えているかを追う——上がるPOC=仕込み、下がるPOC=売り抜け
  • footprintのダイバージェンス(新高値・新安値なのに出来高は減少)は罠の合図——個人だけが押していて、機関投資家がいない
  • footprintを市場構造と組み合わせる——order block上の不均衡=A+のセットアップ、抵抗帯でのダイバージェンス=逆に張る罠
  • 日中は5分か15分のfootprintを使う——1分は雑音が多すぎ、日足は精密な入り口には遅すぎる

🎯 練習問題

  1. footprintを読む練習: 使っているプラットフォーム(TradingView、Bookmap、Sierra Chart)でfootprintチャートを開きます。ローソク足を5本選び、そのデルタを手で計算してください。プラットフォームの数字と見比べれば、footprintを読む自信がついていきます。
  2. 不均衡さがし: ESかNQで昨日の値動きを見返します。積み重なった不均衡(3価格帯以上)を3例見つけてください。どこで起きたか、そして価格が続伸したか(吸収)反転したか(枯渇)を記録します。
  3. POCの移動を追う: 15分足10本にわたってPOCを追います。POCは上がりましたか、下がりましたか、横ばいでしたか。そのあと2時間、価格はどう動きましたか。
  4. ダイバージェンスを見つける: 価格が新高値か新安値をつけた最近のチャートを探します。その極値でのfootprintの出来高を、前の極値と比べてください。ダイバージェンスはありましたか。価格は反転しましたか。
  5. 取引まるごとの検証: 最近の自分の取引を1つ選びます。footprintの分析を重ねてみてください。不均衡のゾーンで入れていましたか。POCはあなたの方向を支えていましたか。footprintのデータがあれば、入り口や出口をもっと良くできたでしょうか。

理解度の確認

Q1:上昇トレンドの押し目で、重要な支持帯に3:1以上の買いの不均衡(ask出来高がbid出来高をはるかに上回る)が4つ連続して並んでいます。これは何の合図でしょうか。

Q2:価格はES先物で4600ドルの新高値をつけたのに、POCは4585ドルに留まったまま(価格についてきません)。このPOCのダイバージェンスは何を示していますか。

Q3:積み重なった不均衡を読むうえで、「吸収」と「枯渇」の決定的な違いは何ですか。

⏭️ 次回:レッスン20 — スイングトレードの枠組み

数日にまたがる構造、日足のorder block、そして建玉の管理を身につけ、翌日へ持ち越すプロのスイングトレードを行いましょう。

関連レッスン
初級 #17

Time & Salesを極める

機関投資家のテープをリアルタイムで読む

レッスンを読む →
初級 #18

セッション流動性

アジア時間のレンジ、ロンドンのスイープ、ニューヨークの確認

レッスンを読む →
中級 #22

order book の分析

レベル2の板の厚みと order book の読み方

レッスンを読む →

⏭️ 次回

レッスン#20:スイングトレードの枠組み

数日にまたがる構造、日足のorder block、そして建玉の管理を身につけ、翌日へ持ち越すプロのスイングトレードを行いましょう。

教育目的のみ。 トレードには重大な損失リスクが伴います。過去の実績は将来の結果を保証するものではありません。

💬 ディスカッション (コメント0件)

0/1000

コメントを読み込んでいます…

← 前のレッスン 次のレッスン →

Signal Pilotで取引を始めますか。

学んだ内容を、プロ向けのインジケーターとリアルタイムの市場分析ツールで実際に使ってみてください。

Signal Pilotに戻る →
教育目的のみ。 トレードには重大な損失リスクが伴います。金融助言ではありません。過去の実績は将来の結果を保証するものではありません。