百万株にかかるもの
機関投資家は注文を出さない。日程を走らせる。効いてくる制約は資金ではなく日数だ。一日の出来高の一割をかなり超えて取りにいく執行部門は、自分で自分に不利な方向へ価格を押し始めるからである。一割なら、終わるまでの時間は注文の大きさを出来高日数で測った値の十倍になる。そしてその値は、ごく普通の商品のあいだで七百倍近くも違う。百万株は大型上場投資信託なら一立会いの七分の一、超小型株なら六十七立会いだ。六十七立会いのあいだの典型的な値動きは価格の31パーセントになる。この講座がまるまる一つのモジュールを費やしたスプレッドと並べてみよう。同じ百万株のスプレッド費用の総額は、時間を必要とすることの価格リスクの十二分の一から四百四十六分の一しかない。大きさの世界では、スプレッドは丸め誤差であり、請求書を出すのは時計である。
前提条件: レッスン44。15.87と時間の平方根のため。以下のあらゆる待ち時間はこれで値段がつく。レッスン53。気配で一往復するのにかかる費用のすべてとしての半スプレッドのため。そしてレッスン56。取引所外のプリントが何を語り何を語らないかを測り、注文そのものは開けずに残した回である。
なぜ注文が日程になるのか
レッスン56はプリントで終わった。サイズ、価格、瞬間、そして売買の向きはなし。このレッスンはそれを生んだもののほうを扱う。百万株ほしいファンドは、それを一回の取引で手に入れたいとは思わない。理由は秘密主義ではなく算術だ。売り気配で買った一株は売り気配から一株を減らし、次の一株はより高い。十分に速く買えば、自分の残りの注文に自分で競り合うことになる。
だから執行部門はゆっくり買う。そしてゆっくりには定義がある。参加率、すなわちその注文がその日の出来高のうち占めてよい割合である。十パーセントが慣例上の作業値だ。規則ではないし誰も強制しない。終わらせることと押すことの折り合いがだいたいそこに落ち着くというだけで、ポートフォリオ・マネジャーと執行部門が言い争うのはこの数字である。
率が決まれば日程は一歩で出る。終わるまでの時間は、注文を率が許す一日あたりの株数で割ったもの、つまり注文を一日の出来高の一割で割ったものだ。これを比として書けば、このレッスンの全部がそこにある。参加率十パーセントなら、注文は出来高日数で測った自分の大きさの十倍の日数を要する。まる一日分の出来高に等しい注文は十立会いかかる。一日の十分の一に等しい注文は一立会い。ドル建ての金額はどこにも出てこない。
日程にかかる費用
日数がかかることの費用は、待っているあいだに価格が動くことであり、レッスン44がすでにそれに値段をつけている。年率ボラティリティを15.87で割れば一日ぶん、日数の平方根を掛ければその期間の典型的な値動きが出る。以下は同じ百万株の注文を五つの商品で、参加率十パーセントで走らせたもので、かかる日数とそのあいだ座っている値動きを並べてある。最後の列はその値動きを半スプレッド、つまり気配で交わすときの一株あたり費用のすべてと突き合わせている。
| 銘柄 | 出来高日数 | 終わるまでの立会い数 | 期間中の典型的な値動き | 半スプレッドの何倍か |
|---|---|---|---|---|
| 520ドルのETF、16パーセント、1日7000万株 | 0.01 | 0.14 | 0.38% | 396 |
| 200ドルの超大型株、25パーセント、1日2000万株 | 0.05 | 0.50 | 1.11% | 446 |
| 80ドルの中型株、35パーセント、1日300万株 | 0.33 | 3.33 | 4.03% | 322 |
| 30ドルの小型株、45パーセント、1日80万株 | 1.25 | 12.50 | 10.03% | 120 |
| 10ドルの超小型株、60パーセント、1日15万株 | 6.67 | 66.67 | 30.87% | 12 |
まず最後の列を読んでほしい。表のいちばん易しい銘柄でも、日程の価格リスクは注文のスプレッド費用の総額の四百倍近くある。いちばん難しい銘柄、スプレッドが五十倍広いところでも、なお十二倍だ。スプレッドのほうが大きい行は一つもなく、そうなりうるもっともらしい行もない。これまでのモジュールが交わす費用について教えたことはすべて正しく、そしてこの大きさでは論点ではない。
次に四列目を上から下へ読む。百万株は投資信託では丸め誤差で、超小型株では価格の一割だ。その違いは動く金額ではない。超小型株のポジションは一千万ドル、投資信託のほうは五億二千万ドルである。違いはまるごと日数のほうにある。同じドル額の同じ注文が、取引とは何の関係もない一つの数字によって、易しくもなり不可能にもなる。そのものが一日にどれだけ持ち主を変えるか、である。
そしてこれこそ、レッスン56のテープがああ見える理由だ。小型株の出来高の十パーセントは一日8万株で、390分の立会いにならせば1分あたり205株になる。超小型株なら1分あたり38株だ。俗説の土台になっている20万株のプリントを一度も見ないのは、たいていの銘柄には見るべき20万株の取引が存在しないからである。あるのは二週間ぶんの小さな取引だ。
唯一あるつまみを回す
参加率は執行部門で変えられる唯一のものだから、変えると何が買えるのかを見ておく価値がある。以下は上の表の小型株での同じ百万株、30ドル、年率45パーセント、1日80万株を、五つの率で走らせたものだ。日次の標準偏差は30掛ける0.45割る15.87で0.8507ドル、以下の値動きはどれもこの数字に立会い数の平方根を掛けたものである。
| 参加率 | 終わるまでの立会い数 | 期間中の典型的な値動き | 価格に対する比 |
|---|---|---|---|
| 5パーセント | 25.00 | 4.253ドル | 14.18% |
| 10パーセント | 12.50 | 3.008ドル | 10.03% |
| 20パーセント | 6.25 | 2.127ドル | 7.09% |
| 33パーセント | 3.79 | 1.656ドル | 5.52% |
| 50パーセント | 2.50 | 1.345ドル | 4.48% |
率を二倍にすれば日数は半分になり、さらされ方は2の平方根で割られる。だから五パーセントから五十パーセントへ移っても——十倍の攻めであり、辛抱強い日程と強襲の差でもある——典型的な値動きは4.25ドルから1.35ドルにしか縮まない。倍率は3.16、すなわち10の平方根であり、これが攻めることの取り分のすべてだ。攻めがそれ以上に買うものは費用であって、押した価格のなかにあり、この表はそれを含んでいない。
そしてこれが執行問題の正直な形であり、そこに文献がある理由である。取引の一方は日数の平方根で下がり、他方は参加率のようなもので上がる。速く売買することは、ゆっくり縮む不確かな費用を避けるために、確実で即時で膨らむ費用を買うことだ。そのなかに最適点はあるが、それは個人の読者が持っていない数字に依存する。そして後半に値段がつくのはレッスン59である。
持ち帰る価値のある部分に最適化はいらない。出来高六日ぶんの注文は、時間リスクを小さくするどんな日程でも執行できない。執行部門が実際に走らせるどの率でも数週間かかり、ボラティリティ60パーセントの数週間は価格の三分の一だからだ。どんなアルゴリズムもこれを直さない。効いた判断は、誰かがそのものを六日ぶん持つと決めたときに下されている。
これで片づかないこと
平均出来高が定数であること。これはニュースで倍になり八月に半分になる量の移動平均であり、しかも執行部門が売買したくない日にかぎって最大になる。先月の数字に合わせて組んだ日程は、忙しい週には早く終わり静かな週には遅れる。しかも誤差は対称ではない。痛いのは静かな週のほうで、日程がまさに管理しようとしているさらされ方を引き伸ばすからである。
参加率が表の測り方どおりに測られること。昨日の出来高の十パーセントと、自分の売買を含んだ出来高の十パーセントは別の数字だ。後者を解くと、一日あたりの株数は率を一マイナス率で割ったものになる。だから本当の一割は表が12.50と言うところを11.25立会いで終わり、本当の三分の一は表が3.79と言うところを2.54で終わる。表は一割で11パーセント、三分の一で49パーセント日数を多く見積もっており、したがってさらされ方も多く見積もっている。強く押すほどその差は大きい。
時間の平方根が十二立会いにわたって成り立つこと。レッスン44はまさにその拡大をこの講座自身の系列で測り、二十本の実際のレンジを5割以上過大に見積もることを見いだした。足が互いに寄りかかっていたからだ。同じ異議はここでも同じ向きに効くので、二つの表の値動きは小さすぎるより大きすぎる公算が高い。五商品の順序はそれを生き延びる。どの行も同じやり方で拡大しているからだ。絶対値のほうはゆるく読んでほしい。
典型的な値動きが費用であること。費用ではない。標準偏差は対称で、あの十二立会いのドリフトは半分の場合に買い手に有利に働き、注文は始めたときより良い平均価格で終わる。このレッスンが測ったのは不確実性の大きさであり、それは執行部門が評価される対象であり、ポートフォリオ・マネジャーに電話がかかってくる原因であって、期待損失ではない。期待損失は一方向にしか動かない部分で、その部分が価格インパクトである。レッスン59がそれに値段をつけ、このページはつけない。
十パーセントがその数字であること。これは幅の広い慣例だ。執行部門は気がかりな銘柄なら三パーセント、そうでない銘柄なら三十パーセントで走らせるかもしれないし、終値の板寄せは日程が寄りかかれる一つのプリントであって、守り続けるべき率ではない。主張のなかの等式はどの選択にも耐える——日数は出来高日数で測った大きさを率で割ったものだ——が、表の具体的な立会い数は仮定した率とともに動く。二つ目の表はどれだけ動くかを見せるためにある。
そしてこのレッスンにいちばん高くつく譲歩。これは時計に値段をつけ、代わりの選択肢にはつけていない。ここのどの数字もポジションを与えられたものとして、そこに入る費用を問うている。それは執行部門の問いであって、面白いほうの問いではない。面白いほうは何か月も前に、超小型株の出来高六日ぶんを持つと決めた人によって片づいている。どんな日程もどんなアルゴリズムもその決定を巻き戻さない。だから正直な結論はこうだ。執行問題と呼ばれるものの大半は、執行の衣装を着たサイズの問題である。そしてそれを防いだはずの算術——レッスン9のもので、リスクではなく流動性に当てたもの——はこのページのどこにも出てこない。これは本当の欠落であり、偶然ではない。表を不要にしてしまう部分だからだ。
練習問題
- 自分のポジションを出来高日数の物差しに載せる。いちばん大きい保有を取り、株数をその商品の平均出来高で割り、十を掛ける。それが、出来高の一割で走る執行部門がそれをほどくのに必要なおおよその立会い数だ。ほとんどの個人口座では答えは一分の何分の一かであり、それを知ることこそが要点である。直近四回のレッスンのうちどれが自分の持っている問題を書いているのかがわかる。五分。いちばん大きいものではなく、いちばん流動性の低いものでやってほしい。
- 実際に見ている銘柄で時計に値段をつける。レッスン44の4手順でその年率ボラティリティを出し、15.87で割って一日にし、それから一立会い、五立会い、二十立会いの典型的な値動きを計算する。それぞれを半スプレッドと比べる。比はどこかで一時間以内にスプレッド優位から時間優位へ移る。自分の商品でどこで移るかを見つければ、自分の保有期間ではどの費用に注意を払う価値があるのかがわかる。二十分。
- 日程が終わるのを見る。中型株を一つ選び、一立会いの五分ごとの出来高を記録し、それぞれの一割がいくらになるかを計算する。それが参加型注文の形だ。昼どきは1分あたり数百株、引けに向けては数千株。そのうえで、静かな昼の時間帯の実際のプリントを見て、それを超えるものがいくつあるかを数える。たいていの銘柄でほとんどない。ひと午後。これでレッスン56の主張は、主張から自分の見たものへ変わる。
出典。 André Perold「The Implementation Shortfall: Paper versus Reality」(The Journal of Portfolio Management、1988年)。このレッスン全体がその一部分である尺度のため。判断が下された時点の価格と、実際に達成された価格との差である。 Robert Almgren と Neil Chriss、「Optimal Execution of Portfolio Transactions」(Journal of Risk、2001年)。時間リスクと価格インパクトのあいだの取引のため、そして答えが一回の売買ではなく日程になる理由のため。 Albert Kyle「Continuous Auctions and Insider Trading」(Econometrica、1985年)。情報を持つ参加者がそもそも注文を分散させる理由のため。上のすべてが黙って前提にしているモデルである。 Michael Barclay と Jerold Warner「Stealth Trading and Volatility」(Journal of Financial Economics、1993年)。情報を持つ売買にともなう価格変動の大半が、大口ではなく中位の大きさの取引で到来するという発見のため。外から見た日程の姿がそれである。
大きさのある注文は日程であり、日程を決めるのは一つの数字だ。注文を一日の出来高で割って十を掛ける。百万株は大型ファンドなら一立会いの七分の一、超小型株なら六十七立会い。その六十七立会いのあいだの典型的な値動きは価格の31パーセントである。それに対して同じ注文のスプレッド費用の総額は、その十二分の一から四百四十六分の一しかない。参加のつまみを出来高の二十分の一から半分まで回しても、さらされ方は10の平方根ぶんしか縮まない。それが攻めることの賞金のすべてであり、そこに議論がある理由でもある。このどれ一つ個人の口座が抱える問題ではなく、知っておく効用は、二百株のプリントが並ぶテープを、日程を消化している執行部門以外の何かの証拠として読むのをやめることにある。レッスン58は、その日程が書かれる道具に進む。プロの執行部門が実際に使う注文の種類と、それぞれが何を差し出しているかである。
教育目的のみ。 トレードには重大な損失リスクが伴います。金融助言ではありません。過去の実績は将来の結果を保証するものではありません。
💬 ディスカッション(コメント0件)
コメントを読み込んでいます…